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シングルモルト駒ヶ岳 津貫エイジング


本坊酒造コメント
2016年11月、南さつま市津貫にマルス津貫蒸溜所が開設されました。
「シングルモルト駒ヶ岳 津貫エイジング」は、この新しい蒸溜所の開設を
記念して商品化されたシングルモルトウイスキーです。

2013年マルス信州蒸溜所で蒸留し、津貫の石蔵のバーボンバレルで
3年間熟成されたモルト原酒10樽をヴァッティング。
バーボン樽由来の甘さとピート香が調和し、オレンジ、バナナといった
果実のニュアンスも感じられるシングルモルトウイスキーです。
これから蒸留が始まる本坊酒造発祥の地津貫での
ウイスキー造りの可能性を感じていただければ幸いです。
https://www.hombo.co.jp/item/whisky_brandy/mars_singlemalt_komagadake_tsuniki_aging/

香り
バレル由来の濃厚なバニラに樽香、バナナの甘味に
軽いスモークとオレンジ酸味が漂う。
再びバニラの甘味が戻り、甘味と酸味を繰り返す。
たった3年とは思えない熟成具合。

味わい
バニラとミルクの甘味が口の中に広がる。
そして酸味がかったハチミツの甘味も現れるが、
奥にほんの軽いニューポットの名残と言える麦汁の旨味と雑味が感じられる。
次第に穀物の旨味と灰汁の苦味が出てきて、味わいの終わりを告げる。

加水後
香りはスモークが引き立つ。
スモークの中に小麦粉の旨い香り、オレンジの甘酸っぱさと
軽やかなリンゴの甘味を感じる。

味わいは加水前と同じ、柔らかなバニラとミルクの甘味を感じられる。
後からしっかり酸味も出てきて、渋味に変わる。

後味
鼻にはスモーク、舌には黄金糖の甘味がしっかりと残る。

総評
美しい香りと味わい。

本国のウイスキーの様な甘味、酸味と渋味は、
再び甘味と酸味を求めて繰り返し飲み続けたくなる、
つまり病み付きになる美味しさ。上品で美しい、
たった3年なのに完成度の高いウイスキーに仕上がっている。

素晴らしいのだけれども、以前からのマルスファンには物足りない、
個性がまだ成長していないながらの完成度の高さに、
両手放しで喜べない気持ちもある。

マルスのホワイトオークと言えば硫黄臭、ポマード臭、腋臭、
キウイ、オレンジ、ライチ等のフルーツ。
これらが嫌味無く交わって感じられる、独特のクセが面白い。

このクセの方向性は少しだけ感じられるのだが、
もっともっと感じられて、楽しめるウイスキーが
ボトリングされる時を楽しみに待ちたい。

でも、このウイスキーは上品に美味しい。

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