続いて見学する蒸留所はBRUICHLADDICH蒸留所です。
BOWMORE蒸留所とは対岸の位置になります。
車の移動で1時間程度掛かります。途中の道には羊が沢山いるので、轢かないように注意しましょう。
見学は14時から。次のKILHOMAN蒸留所が15時からのコースなので、ちょっと厳しい時間割です。
ツアー費用は4ポンド。撮影は自由。
見学のポイントは、開放された巨大なMash-Tanとジン用の蒸留器「Ulgy Betty」です。
BRUICHLADDICHのコンセプトカラーはエメラルドブルー。
これまでに無い斬新な色で、マフラーやショールなど、とても見栄えが良いです。
蒸留所の裏にあるウェアハウス付近を散歩しながら、面白い樽を発見。
こちらはフランスの RIVESALTES VDN 。フォーティファイドワインで有名なブランドですね。
一方こちらもフランスの MAURY VDN 。共にフランスでメジャーなフォーティーファイドワインです。
樽にあるVDNとは Vin Doux Naturel の略で一度醗酵させた葡萄酒を強制的にブランデーを添加して
醗酵を止めた品種である意味です。共にアルコール分が強くフルーティなグルナシュ種を用いたVDN
の優良ブランドです。
こういう樽からどのようなモルトが生まれるのでしょうか?ほんとうに楽しみです。
レセプションルームに戻ってきました。
どこを見ても必ずコンセプトカラーが入っています。徹底ぶりに驚きです。
レセプションルームは質素な作りですが、グッズ類は充実しています。
昔の倉庫をそのまま利用しているためか、ちょっと寒々しいです。
カウンターの女性。ISLAY島の蒸留所で対応する女性は皆美しい。
個人的には、1番はARDBEG、2番がBRUICHLADDICHだ。
実は綺麗なこのお姉さん方がツアーを率いてゆく。ツアーならではの楽しみですね。
様々な記念ボトルが並びます。
このようなサービスを大々的に行っているのもBRUICHLADDICH蒸留所の特長。
最小ロットは確認できませんでしたが、うれしい企画です。
蒸留所限定ボトル。前回はインディージョンズでしたが今回はスペインのギタリスト記念カスクです。
この方面疎いので、この方の価値まで分かりませんが、楽しい企画ですね。
モルトの粉砕器カウンター。現場ではこのような数字もちゃんと把握しています。
Mill-MachineはこだわりのBRUICHLADDICH色。わざわざ標準の赤色を自分の色に塗り替えています。
このようなこだわりが楽しいです。ちなみにArdbegのMill-Machineは自社カラーのオリーブ色です。
用いているbarleyの品種と農家の一覧。ISLAY島の構成比38%と見えます。
仕込む量も多いので、ISLAY島だけでは足りないようです。
Mash-Tunは大型。しかも蓋が有りません。
「この時点での密閉性にはあまり意味が無い」と言っていました。
迫力があり、見ていて飽きません。
Wash-Backは新旧を使い分けていました。こちらは新しいウォッシュバック。
「新旧の差はあまり明確でない」ようです。オレゴンパイン製。
Pot-Stillはとても背が高い。2セットが稼働中です。チリチリと熱くヤカンのようでした。
こちらがジン用の蒸留器。「ughy betty」という愛称がついています。
どこかで使用していた蒸留器を移設したようです。
生産はしているようですが、蒸留したジンはビジターセンターでも販売してませんでした。
Spirit safeを操作する場面に遭遇しました。
アルコール度を計り、手でくるっと回転させ、受け口を変えます。実に質素な作りです。
続いてウェアハウスへ。生の保管庫に入る事ができます。2段積みですが、様々な種類のカスクが有ります。
オーストリアの有名なデザートワインメーカーのオーナーカスクも有りました。Willi-Opitz
Life is too short to waste it on bad wine(「粗悪なワインを飲んでる暇はない」 名言ですね)
日本円で大体一樽100万円くらいでしょうか?現地だともっと安いのかな?
BRUICHLADDICHではボトリングも蒸留所内で行っています。ボトリング用のサーバーも木製でした。
2010年度のOctomore 3(152 PPM)のボトリングの最中です。
このシリーズを飲んだことは有りませんが、ここまでフェノール値が高いものも如何なものか?
THE ORGANIC もボトルデザインが変わり、優しい基調になりました。
BRUICHLADDICH蒸留所は使用済のポットエールの再利用を試みるなど、
環境にこだわった製造を心がけています。
これで見学は終了。ボトリングの見学もあるので、1時間程度掛かります。
試飲はオフィシャルの12年とワインカスクの2種類飲めます。グラスもおしゃれです。
では急いでKILCHOMAN蒸留所へ向かいましょう。ちょっと時間的に厳しそうです。
#2010 夏 Scot return