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ヒトとサルをわけるもの:分かち合い

民放テレビは見るのをやめてみたKWC企画世話人です。理由はおいおいと。

さて、先週のNHK特集でやっていたゲームをしてみましょう。

1)プレーヤーは二人。あなたともう一人。
  その方は見ず知らずの人であなたと会うことはない。
2)個室に入ったあなたの目の前には千円札が10枚。
3)あなたはそこから好きなだけ千円札を持って行って良い。
4)残った千円札はもう一人のプレーヤーが受け取ることができる。
5)さてあなたは何枚の千円札を持って行きますか?

わたしは一枚ももらわないか半分だけもらうか、ものすごく悩みました(笑)。

もちろん、これに答えなどありません。しかし、世界の15箇所で調べられた結果はあって、例えば、ニューヨークや東京などの先進国では半分ちょっともらうが平均値となり、発展途上国では7割ちょっともらうのが平均値という結果だったそうです。

ここで金額は問題ではありません。

貧しい国ではやや自分の取り分が多くなるけれど、世界のどんな地域であっても、見ず知らずの他人の分を残しておくのが、わたしたち人類だということなのです。

では、わたしたちに最も近いサル(?)であるチンパンジー(実はヒト科チンパンジー属だったりします。ゴリラもヒト科ゴリラ属。わたしたちはヒト科ヒト属。)での面白い結果も紹介されていました。

1)二匹のチンパンジーを異なるオリにいれて、そのオリをくっつけておく
2)片方のチンパンジー(A)のオリの前にはジュースが置いてあるが道具がないと取れないところにある。
3)もう片方のチンパンジー(B)のオリの中にはそのジュースが取れるぐらいの長さの杖が置いてある。
4)Aは最初は腕を伸ばしてみるが取れないとなるとBに杖をくれというしぐさをする。
5)Bは杖をAに渡す。
6)Aはめでたくジュースをゲット。でも、独り占めしてジュースを飲む。
7)数日後、全く同じ実験をする。
8)BはAが困っていると知っていても自らは杖を渡さないが、Aが杖をくれという仕草をするとすぐに杖を渡す。
9)Aは再びジュースを手に入れてもBにはわけないで独り占めしてしまう。

わたしたちヒトと99%まで同じ遺伝子を持っているというのに、彼らの世界に分かち合いはありません。それゆえ「分けてくれてもよかったじゃないか」という感情もないのです。わたしたちヒトと大きく異なる考え方をしているわけです。

人類がまだ2万人程度しかいなかった7万5千年前のアフリカで、気候変動による食料の危機にあったとき、この分かち合いによってわたしたちの祖先は生き延び、世界各地へ進出していったというのです。

この”分かち合うのがヒト”というのに感動してこの番組を見ておりました。

この”分かち合う”気持をみんなが忘れないで生きていると、わたしたちはもっとよい世の中を作れるかもしれません。

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チャリティを企画いたしました。多くの方のご参加をお願いします。

 http://kwc.usukeba.com/pm54dkd7ojomc5.html

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