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新スコッチウイスキー法あれこれ

新スコッチウイスキー法をつらつら読んでいたら面白いところも見つけたKWC企画世話人です。

1)グレンゴインはハイランド?ローランド?
 グレンゴイン蒸留所は、蒸留所を通るA81という国道でハイランドとローランドが分かれているため、蒸留施設あるところはハイランド、貯蔵庫があるところはローランドという面白い蒸留所でした。
 今回のウイスキー法では、地域を明確化しなければならなくなったので、どうなるんだろう?と疑問に感じたのはわたしだけではないでしょう。

 調べました。ハイランドとローランドの境界にかかわるところを抜き出すと下記の英文のように書いてあります。

 Cardross駅とEarl”s Seat と呼ばれる山の頂上を直線で結んだ線よりも上がハイランドと書いてあって、実際に線を引いてみました。小さくて見にくいかもしれませんが、写真の青い線がそれです。こうやって線引きをすると貯蔵庫も”ハイランド”側になります。

 新法でも、グレンゴインはハイランドモルトということで落ち着きそうです。

2)ローモンドスチルで蒸留したらモルトウイスキーと呼ばれない?
 もうひとつ、昨日コメントがあったのですが、ロッホローモンドにあるローモンドスチルで蒸留したものをシングルモルトと認めるか?という点です。下記にシングルモルトウイスキーの定義のところを抜き出しました。ポットスチルで蒸留しなければならないと明記され、ローモンドスチルは含まれないことになりました。この定義で困るのは、実質的にロッホローモンド蒸留所だけであったため、ロッホローモンドは反対したのですが、他の蒸留所の賛同を得られず、この定義が通ってしまいました。
 個人的には、あの独特の味も個性だなと思っていたので、モルトウイスキーとして認められないのは残念ですし、蒸留所は今後売り上げが落ちてしまうだろうと予測しているそうです。

ハイランドとローランドの境について
(7) In this regulation “the line dividing the Highland region from the Lowland region” means the line beginning at the North Channel and running along the southern foreshore of the Firth of Clyde to Greenock, and from there to Cardross Station, then eastwards in a straight line to the summit of Earl’s Seat in the Campsie Fells, and then eastwards in a straight line to the Wallace Monument, and from there eastwards along the line of the B998 and A91 roads until the A91 meets the M90 road at Milnathort, and then along the M90 northwards until the Bridge of Earn, and then along the River Earn until its confluence with the River Tay, and then along the southern foreshore of that river and the Firth of Tay until it comes to the North Sea.

モルトウイスキーの定義
Definition of “Scotch Whisky” and categories of Scotch Whisky
3.
(2) In these Regulations—
“Single Malt Scotch Whisky” means a Scotch Whisky that has been distilled in one or more batches—
(a) at a single distillery;
(b) from water and malted barley without the addition of any other cereals; and
(c) in pot stills;

#徒然日記

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