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テイスティング技術向上のためのテイスティング会


1月19日に開催されたテイスティング会に参加してきました。

このイベントは、「テイスティング技術向上のためのテイスティング会」と銘打ち、雑誌「Whisky World」のテイスターであり「JSA日本ソムリエ協会認定ソムリエ」でもある谷嶋元宏さんを講師に、毎月違ったテーマでブラインド(銘柄を伏せて)テイスティングを行うというものです。

もともと自分の鼻と舌に自信はありませんが、実際にこういったイベントに参加してみて、多少でもとんがっていた自分の鼻を打ち砕かれた思いです…(笑)。

会はまず主旨説明から始まります。
谷嶋さん曰く「私は講師という肩書きではありますが、みなさんと会を進めて行く進行役程度に思ってください。私が言ったコメントが正解というわけではなく、私を含め参加者のみなさんがテイスティングコメントを発表していく中で、経験や発見を【共有】していく事が、この会の一番の目的です。」との事。

今回のテーマは「ブレンデッドウイスキーのブランドスタイルを理解する」という事で、主要なブレンデッド・ウイスキーをブラインドでテイスティングしていきました。

詳細は省きますが、シーバス18年やジョニ青、響17年、オールド・パーのスーペリアなど全6種類が今回のアイテムです。

アイテムと参加費を比べたらとてもお得なセミナーなのですが、そんな甘いものではなく、「これほどまでに自分の鼻は利かないのか、ボキャブラリーが無いのか」と思い知らされるような内容です。

特にショックだったのが、あるアイテムのアロマを嗅いでいたところ、「粘土、絵の具のような香りで、グレンキンチーを思い起こさせる」アロマであまり好印象ではなかったのですが、フタを開けてみるとブレンデッドで自分が一番好きな銘柄、「シーバスリーガル」の18年でした。もっとも、僕が一番好きなのは18年よりも12年なのだという言い訳もあるのですが、この会に参加して気づかされた事もあります。

僕はブレンデッド・ウイスキーの中で「シーバスリーガル 12年」が一番好きなのですが、理由は「(ボトルデザインも含め)高級感が抜群で、ロックで飲むのに最適なウイスキー」と思っているからです。それは思い出補正もあって、ウイスキーを覚えたての頃に出会った美味しいウイスキーだというところもあります。

それは自己満足、趣味でウイスキーを飲んでいる分には問題ありませんが、現在ウイスキーに関する仕事に就いている以上は向上が必要で、今のままではほとんど役に立ちません。やはり他人が共感できて、かつ正確なコメントを残す技術が必要です。

この会では、一銘柄ごとに数人の参加者と谷嶋さんがテイスティングコメントを発表するのですが、みなさんコメントが的確で(特に谷嶋さん)、「あぁ確かにその香り(味)がする」と頷くばかりでした。

ウイスキーに出会って約7年、ハンパな知識ばかり身に付き、本質に接する事ができていない自分に、反省と希望を感じる一日でした。

次回「100種類の香り体験」という事で、香りの表現で用いられる「花」や「果実」その他を100種類も集め。より深い理解を得るという企画のようです。ぜひ参加して、さらなる技術の向上を目指そうと思います。

#ブレンデッド

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