本坊酒造コメント
「2022エディション」は、バーボンバレルで熟成させた原酒を主体に、
シェリーカスク熟成原酒とポートカスク熟成原酒でアクセントをつけた
2022年限定瓶詰のシングルモルトウイスキーです。
エレガントで深みのある香りと、熟した柿を想わせるなめらかで心地よい風味をお楽しみください。
https://www.hombo.co.jp/item/whisky_brandy/mars_singlemalt_komagadake_2022_edition/
香り
最初の印象にまだ若々しい(未熟な)酵母臭をまとっている。
駒ケ岳らしい力強いホワイトオークの甘味に、ピンクペッパーのハーブ。
ホワイトオークの樹液が滲み出過ぎたかの様な酸味と、
軽やかなピート由来のレモンの酸味。
どことなくシェリー樽原酒のコクとゴム臭もある。
味わい
熟していないプラムの強い甘酸っぱさを強烈に感じると
ドライプルーンやイチジクの粘度の高い甘味と
ぶどうの皮や種の強めのタンニンを感じ、時間と共に
騒々しい強めの味わいが落ち着くと炊きたてご飯の旨味が口に広がる。
加水後
香りは加水で変化する事無く、軽めのピートを携えたエステリー。
甘酸っぱくモルティー。
味わいも加水で変化する事無く、
酸味、甘味、渋味、旨味が相互にザワツイテいる。
後味
フルーティーなタンニンの渋味と焦げ臭の渋味が
穀物の旨味と共にスッキリと消えゆく。
総評
2022年の駒ケ岳は、オフィシャルの旧駒ケ岳10年のベクトルから
意図的に少しズラした狙いを感じる、葡萄風味をまとった駒ケ岳。
熟成年数の短いモルトを使用しているのか、今年の駒ケ岳も酵母臭が消えない。
蒸留されたウイスキーなのに発酵臭と葡萄臭で貴腐感(臭み)がある。
芋焼酎好きが喜ぶ方向性の臭みある個性。
これを面白いと捉えるか未熟なウイスキーと捉えるか評価は分かれると思う。
蒸溜所再開から11年経つが、オフィシャルの旧駒ケ岳10年の
本当に美味しかったフルーツ感はまだまだ遠い。
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