僕が尊敬する関西の先生から「モンデ酒造のシングルモルトがある」と聞きつけ、
それなら!と、勝手に探し出して購入した、モンデ酒造のシングルモルト
「笛吹郷(うすいきょう)」。
1983年に蒸溜され、約20年前後樽熟成を経た後、
タンクにて保管されていたモルトウイスキーを、とある酒店が購入し、販売している。
アルコール度数64%のカスクストレングス。
オフィシャルコメント
1983年山梨県のモンデ酒造で蒸溜されたこのシングルモルトウイスキーは
豊かな自然の中、四季を数え、時を重ね、静かに熟成されてきた貴重な原酒を
そのままの度数で瓶詰しました。
原酒本来の味わいをお楽しみください。
お好みで加水しても香り味わいが花開き美味しくいただけます。
香り
走り屋が過ぎ去った夜の峠(焦げたオイル、溶けたゴム、排ガス)、
百貨店の靴売り場(新鮮なゴム)、焼き過ぎたトウモロコシのコクと炭、
お酢、スミレ、蒟蒻の花やクワズイモの花のフローラル、
おがくず、軽くアンモニア。個性的。
味わい
一瞬、穀物の旨み、煎り豆の香ばしさ、酸味を帯びたピート感と甘味が
濃い目にパッと口の中に広がるが、すぐに灰の灰汁(アク)のエグ味に変わる。
加水後の味わい
香りに変化は感じられないが、
味わいに香ばしさ強めのフルーティーなビールの様な旨さを感じられる。
後味
フローラルな香りと、それとは結びつかない、カルシウム的な不思議な後味。
しかし1杯以上飲み続けると、焼きミカンの生暖かい甘酸っぱさと
微妙な皮の焦げ具合、さらにカラメルも合わせて楽しむ事ができる。
総評
ダイオキシンや芋焼酎的な香りには、ニュージーランドのシングルモルト
「The CoasteR」やウイスキー「Hokonui」を思い出したが、
それ程に強烈では無かったものの、香り、味、後味ともに極めて個性的なのは確実。
この個性については好き嫌いが分かれそうだが、僕としては得意としない感じ。
大変珍しく貴重なモンデ酒造のシングルモルトだが、プライベートボトルである故に、
オフィシャルの味わいでは無い可能性が高く、評価に悩むところ。
年内に発売されるかもしれないという噂のオフィシャルのシングルモルトに期待が膨らむ。
#モンデ酒造