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ゴクゴク Cragganmore 12yo “speyside” label

 ブログの中で、これはゴクゴク飲める味わいだとか、
 ゴクゴク系とか書いているときには、
 そういう感じっていうわけではなく、
 本当に、ゴクゴク飲んじゃいます。

 悲しいのは、ゴクゴク系かどうかは値段に関係ないので、
 メジャーな蒸留所の短熟オールドが一番やばいのですが、
 時間方向の価格密度(ショット価格/飲む時間)は飛躍的に高まります。
 懐に優しい飲み方じゃないですね。

 実際、「えー、もう飲んだんですか?」というバーマンの反応は、
 いくつものお店で、いくつもの場面でありましたが、
 ゴクゴク飲んでおいしいものはゴクゴク飲んでしまいます。
 すいません。
 貴重なボトル、じっくり味わって・・・
 とお思いでしょうが、
 やっぱり、今後もゴクゴク系はゴクゴク行っちゃうかと。

 で、今日はそんなゴクゴクと旨いボトルを。
 Cragganmoreの12年です。

 Cragganmore 12yo 80s? 40% 75cl OB Genova
  パサつかないパンケーキの優しい麦感。
  粘り気無くキャラメル。
  僅かに風邪シロップ。
  淡々と優しくて鄙びも有るが、
  野暮ったくはなく、むしろ洗練。
  突出の全くない、高いレベルの混和感に、適度な瓶熟。
  旨くてゴクゴク飲める。

 価値が低いからゴクゴク飲めるんだということは、全くないです。
 複雑に多数の味わいがありながら、
 一つが突出することなく混じり合った味わいのみを見せる、
 優しく噛み応えのある味わいと高い混和度合を両立する、
 それがゴクゴク系ですから、その価値は高いです。

 安くて気軽、でも結構おいしいという意味で
 ゴクゴク飲めるというのとは違って、
 障りなくゴクゴク飲める味わいを極めると、
 どういう域に達するのか、
 それを見せてくれるような気がします。
 
 では、ごきげんよう。

#Cragganmore

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