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兄弟ってやっぱり比べられるよね Benriach 1976 for Shinanoya

 熱い。熱いです。
 昨日は埼玉で40度近い気温になったとか。
 百葉箱温度以外にも、市街地地上1M温度を取ってみたら、
 緑の少ない大阪回りはやばいんじゃないかなぁ。

 今日も、これが6月か?って熱さでした。
 いや~、こんなにきれいに絵にかいたような積乱雲を6月に見るとは。

 さて、Benriachの熱い年代が立て続けにリリースされますと、
 BBIとしては目が離せません。
 1975、1976とも樽は限られているのに発売が多いと、
 ちょっと、それってどうよと。
 前々回より、BBI、Asta-Morris、そしてこれと、
 やはり、自分で確かめてみてから感想を言いたいじゃないですか。

 Benriach 34yo 1976 42.1% Hogshead, for Shinanoya
  香りは樽のバニラ甘さ、やや南国よりのオレンジ。
  度数にしては、若干鼻に刺すアルコール。
  口に含んで、少し皮(ワタ?)を含んだシトラス。
  発泡性を感じさせて、WFやMaisonを思わせる。
  柔らかに湿り気のある新しい木材。
  新しい木の実をかじった若さと苦さ。
  嚥下直後から、戻ってくるのはパッションフルーツ。
  オレンジとアップルマンゴーを交えて、南国を感じさせる。
  最後は、樽甘さとシトラスを残しつつ、
  急速におがくずに消えていく。
  そして、木材感が消えたのちにチョコバニラ。

 第一印象ではShinanoyaもBBIも、パワフルでなく、
 樽の穏やかな甘みとシトラスという意味では近しいですが、
 やや、刺激と苦みを伴ったシトラスの前者と、
 透明感のあるシトラスを長く滞留させて楽しませる後者とでは、
 方向性が異なっているように感じました。

 特筆するなら、Shinanoyaボトルは嚥下直後に南国果実が戻ります。
 さすがに広告の但し書きほどではないにせよ、
 これをサンプル選定の段階で見切っているとするならば、
 敬意を表せざるを得ないでしょう。

 Asta Morrisにも南国感を感じました。
 これはシングルカスクで非常に美味しいのですが、
 樽番号的には???なWhisky Agencyを飲んだ時に思ったのと同じく、
 作りこんだ「旨さ」に、これが1975なのかと思いました。

 一方で、ShinanoyaとBBIは、それよりは淡く、
 透明感のあるシトラスを思わせましたが、
 片や南国を感じさせる美味しさを交えたShinanoyaと、
 あくまで透明感のあるシトラスや桃感の潔さを求めたBBI。

 この三種からどれを選ぶのかと言われたら、
 されはその人の好みによってのみ、
 差が出るのではないでしょうか。

 Beniachの75/76も、そろそろ打ち止め感が出てきていますが、
 なんのその、非常に楽しめる比べ飲みでした。

 では、ごきげんよう。 

※誤字修正

#Benriach

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