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放たれた香りの矢 Clynelish

 GMのケルティックラベル。
 ここ数年のリリースが多くて、ついすかして
  「もうあきた」
 なんて通ぶってしたり顔で言ってみても、いざ口にしたら、
  「うわぁ、いいなぁー」
 って、なるんですよね。

 さて、Clynelishはいかに



 Clynelish 37yo 1972 55.6% GM-Celtic
  開栓からグラスに注ぐだけで、辺りに強い果実の芳香を発する。
  中心になるのは青リンゴ、それに白ブドウ。
  漂う香りが非常に素晴らしい。とても開栓とは思えない。
  口に含んでも青リンゴにアプリコットジャムがシッカリ。
  ただ酸味はあまり感じない。
  時間とともに香りは拡散するのか弱まってきて、果実はイチゴっぽさを加え、
  オイリーな滑らかさ、ミルクコーヒーも連れて来る。
  木質の焦げを伴う樽感が有るが、味を濁らせるのではなく厚みを与える。
  全体に力強い味と香りだが、味の種類と言うか複雑さにはやや欠けるか。

 こないだの来店時にあったボトルを指名したところ、売り切れてしまったということ。
 そこでお任せにしたところ、開栓しますか?と勧められました。
 グラスに注いでいる間にも、ものすごい芳香が辺りに漂いました。
 お隣にいらした方も、この芳香には驚かれたご様子で、
  「私も一杯」
 とおっしゃられたほどでした。
 いやホントに誇張なく、点光源から全方位に放たれる光の矢の様な香りが、
 私の前のグラスを中心に輝いていました。

 時間とともにその芳醇な香りは収まってくるのですが、
 開栓して注ぎ始めの第一印象は忘れ難いほどの素晴らしさでした。
 また、香りと入れ替わりに、ボディのしっかりとした味わいが
 立ち上ってきます。
 開栓時の印象では、前回のものより好印象でした。

 では、おやすみなさい。

#Clynelish

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