2012.04.25
スキャパ、ハイランドパークと見学をして、今夜は23時45分のフェリーでアバディーンへ向かうというスケジュール。
ハイランドパークの見学を終えた時点で、時刻は13時過ぎ。いまにして思えば、もう一回くらいスキャパにチャレンジしておけばよかったと思える時間なのだが、当時は、とりあえず飯でも食べんべ、とパブへ向かうことに。カークウォールの中心を目指します。
入ったパブでタップを眺めると「Scapa Special」なるハンドポンプを発見。もちろん注文します。
(かなり甘口な印象のリアルエール。2008年のスコットランド・ビールコンテストのチャンピオンらしいです)
スキャパを見学できなかった分をなんとなく回収した様な気分で店内を見渡します。
(レストランバーといった感じのパブ)
せっかく島に来たのだからやはりシーフード食べたいよなー、と思いつつ看板に書いてあるフードメニューを見遣ると「オークニービーフ」の文字が踊っている。なるほど、オークニーはビーフも有名であったか、お腹もぺこぺこだしここは一つ奮発しちゃおうかしら、とオークニービーフを使用したメニューの中で最も安価なハンバーガーを注文。
(どどーん)
付け合わせのサラダなどはあるが、やはりバーガー自体はパン・肉・パンのシンプルなバーガー。かなり歯ごたえのある肉肉しさで、なんというか野趣溢れる味わいであった。あんまりバーガー当たりが無いな。
ゆっくり時間をかけて飲み、食べるも、店を出た頃はまだ15時半くらい。いまにして思えば、まだスキャパが間に合った時間なのでもういっぺん行けば良かったのに、と思うも町を彷徨い、二軒目のパブへ。
少し、表をふらついていただけでも寒い寒い。街中だろうがなんだろうが風はおかまい無しに吹いてくる。
とりあえず目についた「Orkney」の文字が見えたスタウトをハーフパイントで注文し、フードメニューも見せてもらう。
なにか冷えきった身体を温めるのがいいな、とか思いつつも「シュリンプ・カクテル」の文字を発見してつい頼んでしまう。さらには「スモークサーモン」も。
(寒い)
(身体の芯まで冷えっ冷えである。そしてなぜか二杯目には苦手なラガーを)
寒い。シーフードを食べなきゃという強迫観念にかられた結果とんでもなく体温を下げてしまい、それでも本懐は遂げたといわんばかりに満足して店を出ます。
この時は、時刻は17時半といったところ。いまにして思えば、さすがにもう終業しているかもしれないけど、それでもいっぺんスキャパに(以下略)
とりあえずカークウォール内の観光名所をまわってみよう、と地球の歩き方先生に載っていた聖マグナス大聖堂へ。
(こちらは聖マグナス大聖堂の向かいにあった、なんだかの宮殿の廃墟)
(こちらが聖マグナス大聖堂)
(すげぇ)
重い扉を押して中へ入ると、外の寒さが嘘のよう。中は静まり返っており、風雨から守られている感がハンパじゃなく、あっという間に信仰が芽生えた。
しかし、この苛烈な環境の中で差し出された、分かりやすい安心は、とても居心地がよく、現金にも敬虔な気分になりました。聖マグナスと言えばハイランドパークとも縁のある人物ですしね。
そんなこんなで大聖堂で休息を得た私ですが、いつまでもここに留まるわけにはいきません。扉を開けて外へ出るも、もう出た瞬間から寒い。
後で調べたらこの日の気温は8度。ただ、風があるので体感はもっと低かった。
そもそも酒にはあまり強くない私。蒸留所の試飲なんかも含めてだいぶ酔っぱらっているはずなのだが、寒さのおかげで意識はしっかりしている。ただ、さっきから頭ががんがんするのが寒さのせいなのか酒のせいなのかは判別がつかなかった。
あまりに寒いので、用もないのにスーパーマーケットへ逃げ込むなどして時間を潰す。
(MIKADO☆)
「MORISSON'S」「TESCO」「LIDL」という三つのスーパーを渡り歩いて寒さをしのぐ。この時の彷徨っている感といったらなかった。スーパーでの時間つぶしにも限度を感じ、これはもうフェリーターミナルまで行ってしまおうか、と思うも、俄に風が強くなってきて荷物が煽られるほど。断念して「トラディショナルパブ」と書かれていたパブへ。本日三件目である。
木造りの内装に、どこにでもあるジュークボックスやスロットマシン様のコインゲーム機などもあって、どこがどうトラディショナルなのかは分からなかったけれど、静かで落ち着いたパブだった。カウンターのお姉ちゃんがブロンドで可愛かったし。
そんなこんなでようやく時刻は20時をまわった頃。ジョンスミスのハーフパイント一杯で粘りまくったけれど、おかげで身体もじっくりあったまってきた。
フェリー乗り場までは町の中心からかなり歩いた位置にあるとのことだったので、もう向かえばいいだろう、と小雨のぱらつき始めた中を歩き始める。
本当に風が強い。何度も言うが本当なのだ。吹き飛ばされそうなのだ。そんな気分でなんとかフェリーターミナルについたのが21時前。ちょうどチェックインの時間は21時からとなっていたので、そのまま窓口に行き無事チェックインを済ませる。搭乗まで2時間以上あるが、これでゆっくりと腰を落ち着けることができた。いやぁ寒かった。
時間が来てフェリーに搭乗するや否や、ラウンジのソファの一角を占拠し横になる。初めてのフェリー時にテンション高く船内を探検していた人物と同一人物とは思えないほどに慣れきった様子でアイマスクをつけると、出航の時間を待たずしてあっという間に落睡。爆睡。到着まで殆ど目を覚ますことも無かった。
そして、翌朝7時半。実に8時間近い航海を経て本土東端の都市アバディーンに到着です!
(ありがとう!ノースリンクス号!)
(スコットランド第3の都市というだけあって、久々の都会!)