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009. トマーティン / Tomatin

2012.04.16

 ミュア・オブ・オードから電車で一旦インヴァネスまで戻り、そこからバスで、今度はトマーティンを目指します。

 バスの運転手さんに「トマーティンに着いたら教えて!」と言って乗り込むと「蒸留所でいいのか?」と、蒸留所の目の前で降ろしてくれる。インヴァネスからバスで30分ほどの場所に位置しております。


(看板)


(広大な敷地)

 こちらの蒸留所は、自前のクーパレッジから大規模なウェアハウスまで全てが集まっている巨大な施設。門をくぐってからビジターセンターに辿り着くまでもしばらく歩きます。


(敷地内を流れる川)


(近づいてみると真っ赤でした)

 道を行き、橋を渡ってようやくビジターセンターに到着。が、中に入ると誰もいない。「ハロー?」「エクスキューズミー?」言いながら、奥へ進んで行くと、ようやくおばちゃんが出てきて、焦ることも無く対応してくれる。ずいぶんと気楽な雰囲気が漂っていた。
 ツアーの受付を済ませるも、他に参加者はいないらしく、私一人だけ。いままでは他の参加者に紛れて後ろでふんふん言っておけば、伝わってない英語でもごまかすことが出来たのだが、おばちゃんと1対1となると心配だなぁ、と思いつつ、まずはビデオ鑑賞から。
 こちらの蒸留所は、なんと日本の宝酒造が所有する蒸留所。だからか、最初のビデオには日本語のものがあった。
 ビデオを見終わると、先ほどのおばちゃんがやってきて、それじゃあ行きますか、と。

 ビジターセンターを出て、蒸留所内に入ると、いきなり正面にスチルが!大きな部屋の手前側にツアー用の展示やパネルなんかが設置されていて、奥ではスチルが実際に稼働中でした。
 おばちゃんの説明を聞きながらも、内容の理解に必死。なんとか聞き取れるワードを繋いで、ふんふんリアクションを取りながらのツアー。とはいえ、トマーティン蒸留所のツアーはこちらの部屋のみ。製造の過程を全部見れるわけではなく、他の工程なんかは、その部屋にあったパネルでの説明だった。
 おばちゃんも、私が英語を殆ど理解できないと察知してゆっくり話してくれ「スコットランドは初めて?」「日本に比べてどうかしら?寒くない?」みたいな世間話も。「あなたはバーテンダーやってるの?」と訊かれたので「イエス」と答えると「でしょうね。ここにくる日本人はみんなバーテンダーよ」と笑っていた。インヴァネスから比較的近く、アクセスも悪くないとは思うのだが、やはりなんの興味も無い観光客が来るような所ではないのだな、と感じた。


(コンテナボックスのような建物)


(敷地内のクーパレッジで作られた、できたての樽を運ぶおっちゃん)

 ビジターセンターに帰って、試飲を一杯飲みながらも軽くおしゃべり。


(いろんなトマーティンのボトル)


(試飲しながら腰掛けていた椅子。「それは樽から作ったのよ」とおばちゃんが言っていた。確かに)

 お礼を言って蒸留所を後にする。
 これからインヴァネスまで戻らなくてはならないのだけれど、はて、バス停はどこだろう?ときょろきょろ。というのも、行きのバスの運転手さんが、気を利かせて蒸留所の前で降ろしてくれたもんだから、正確なバス停の位置が分からないのだ。仕方が無いのでコンパスと地図で調べていた方角へ進んで行く。途中バスが通ったら、とりあえず止めて行き先訊いて、インヴァネスに行くようだったら乗せてもらおう、と画策しながらてくてく。


(何も無い所に家がぽつぽつ。人住んでいるのだろうか。。?)

 この辺りの光景は広々としていて遠くまで見渡せる。天候に恵まれたのもあって、るんるんのハイキング気分。


(白馬が一頭だけいた。ホントにいい景色)

 なんとかバス停と思しき場所を見つけ、そこに腰掛けて待つ。バスがくるまで1時間半。長いこと待って、しっかりバスを掴まえて再びインヴァネスへ。


(バスを待っている間に発見したトマーティン・カー)

#Tomatin

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