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SWRC:秋の夜長のテイスティング

 周りはみーんな風邪をひいているのに一人流行に取り残されているGIANです。

 モルトの秋に風邪なんか引いている場合じゃありません。日々、手洗いとうがいを欠かさず、風邪ウィルスと戦っています。そのおかげで、先週の金曜日もスコッチ文化研究所の定例テイスティング会でおいしくモルトウィスキーを頂きました。


1)The Balvenie 12yo Signature batch #001 40% OB
2)Glen Garioch 1990 Distillery Collection 55.1% Scotch Malt Sales
3)Linkwood 1989 18yo 58.3% Dewar Rattray (Three Rivers)
4)Royal Brackla 1994 58.2% Blackadder
5)宮城峡 1990 57% OB
6)余市 1988 64% OB

 1)デヴィッド・スチュアート氏が選んでボトリングしたもので、蒸留所限定品。ファーストフィルのバーボンバレル、リフィルのバーボンカスク、リフィルのシェリーカスクをヴァッテッドしたもの。今もフロアモルティングしている数少ない蒸留所、グレンフィディック同様、バルベニーもポットスチルを9基から11基にして増産中で600万Lの規模になっている。色はクリアなゴールド、リッチなアロマで、スィート、シェリー、バニラ、フルーツの搾りかす、複雑、熟成感、モルティな香りを放つ。フレーバーも飲みやすい甘さがあり、ミドルボティ。フィニッシュにかけて多少ドライめになり渋みが残る。加水するとアロマはフルーティでフローラルになる。
 2)スコッチモルト販売がオリジナルでボトリングしているシリーズで面白いものが多い。色はくすんだゴールド。エステリーで、渋みのあるフルーツや過熟のフルーツのアロマを感じる。フレーバーもフルーティだが少しイオウの感じがする。フィニッシュはスパイシーで塩っけもある。加水するとアニスやウッディな感じが出てくる。
 3)熟成期間は1989/5/3-2008/4/4。カスクNoは3196、シェリーバットから448本ボトリングしている。色は曇ったアンバー、アロマは少し硬い感じでシェリーっぽさは強くないがフレーバーにはシェリーっぽさが十分出ている。加水するとバランスがくずれ、アニスっぽいアロマと酸味がでてくる。
 4)おなじみブラッカダーのRaw Caskシリーズ。熟成年数は13年。セカンドフィルのホッグスヘッドである。なぜかボトルの底に炭の粒が沈んでいる。アロマは、バニラ、メントール、シトラス、私的にはスイカ系の感じで、氷砂糖のような甘さがある。フレーバーは爽やかな甘さで洋ナシとシンナーを感じる。フィニッシュは短めだがバランスがいい。
 5)熟成期間は、1990/11/8-2008/4/17.カスクNoは52800。樽についての記述はないがリメイドの新樽ではないかとの推測。くすんだゴールド。アロマは花、ピーチ、洋ナシ、アニス、少し溶剤でフレーバーは爽やかな甘みだがややウッディ、シェリーやバニラのニュアンスが見え隠れする。フィニッシュはスパイシーに変化する。加水するとミンティになるが、甘味がもったりとしてくる。
 6)15番熟成庫、カスクNoは106916、熟成期間は1988/10/28-2008/4/16。熟成年数19年にしてアルコール度数64%、保存状態が伺われる。色はオレンジでメントール、ウッディ、焼いたオレンジとスモーキーなアロマが感じられる。フレーバーにはアニスやタンニンが感じられるが、これもリメイドの新樽ではないかとの推測。

 今回のアイテムはあまり採点に開きがなかった。その中で私の点数が一番高かったのは4)のロイヤルブラックラだった。ティステングが終わった後のお楽しみは、まずはあかし8年だが、コメントしにくい味だった。どうも初溜の段階でミドルカットしているらしい。その後に出てきたのはロジンズチョイス。大阪の老舗バーボンバー呂仁さんのプライベートボトルで25年というバーボンとしては非常に長熟ものです。以前、バーで飲んだことがあり、感動しました。いやー、秋の夜長はうまいウィスキーがいいですね。

 御馳走様でした。

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