うちの店舗にこんな商品がやってきました。
その名もバタースコッチカード。
スコットランド版キャラメルと称されるあのお菓子を、パンに塗れるペースト状にしたものです。
独特の香りがして、最初はちょっと違和感がありますが、なれるとやみつきになる一品です。
これを食べて思い出したことがあります。
それはスコットランドで過ごしたあの2週間の夏のことです。
突然ですが、皆さまの職場にはお茶の時間というものがおありでしょうか。
スコットランドにも、もちろんそのような風習があります。午前10時ごろ、唐突に声をかけられるのです。
“have a tea!!”と。
もちろん、私も最初はお茶のことだと思いました。がしかし、どうも様子がおかしいのです。
カンティーナ(食堂)に赴くとすぐに、テーブルの上にかちゃかちゃと食器を並べはじめたではありませんか。
そして私にきくのです。「何食べるかい?」と。
おもむろに取り出されたのは、サンドイッチ、ハンバーガー、ポテトチップス、フルーツ、そしてベタベタに甘ったるい、チョコレートのケーキ(これ毎日食べたら間違いなく糖尿病になれます)でした。
軽い食事とお思いですか?違うのです。時間は午前10時。そう、12時になればお昼がやってくるのです。
イングリッシュサイズのお昼が。
それを思うとつい胸がいっぱいになってしまい、ついつい「大丈夫。今はお腹いっぱいよ。」と答えてしまったのですが、彼らはとても心配して、「大丈夫かい。何て少食なんだ。」と私を気遣うのでした。
さて以上は余談。長くなってしまいました。
そんなお茶(?)の時間。私はふだんお世話になっているお礼をしようと思い、日本のキャラメルをお土産に配りました。
ひとこと、「日本版のバタースコッチなのよ。」と言い添えて。
若い男の人がひとつぶ口の中にそれを放り込み、不思議そうな顔をして私にいいました。
「あんまり・・・甘くないんだね。」
よく、ウィスキーからたちのぼるカラメルのような甘い香りを、「バタースコッチのような」と形容しているスコットランド人をみかけますね。そしてそれを「スコットランド版キャラメル」と意(誤)訳している日本人を。
気をつけてください。やつらは相当の甘党です。
なにはともあれ、バタースコッチカード、とってもお買い得で美味しいです。ぜひ一度試してみてくださいね。