リクエストNo.14
【JP】 YAMAZAKI / 山崎
●ウェブ・サイト・・・・http://www.suntory.co.jp/
●所在地・・・・・・・・大阪府三島郡島本町山崎
●創立・・・・・・・・・1923年
●所有者・・・・・・・・Suntory Limited
●発酵槽・・・・・・・・オレゴン松×8基 ステンレス×9基
●蒸留器・・・・・・・・初留×6基 再留×6基
●仕込み水・・・・・・・天王山水系伏流水
●ブレンド銘柄
響
ローヤル など多数
*皆さんご存知の通り、サントリーのブレンデッド・ウイスキーは創業当時から現在まで多くの銘柄があるが、ストック量、またはコストの面から考えると、とても国内産の原酒だけを使用しているとは考え辛い。過去、暴露本なども出版されているので知っている方も多いと思うが、特に低価格帯の商品には、主要なウイスキーの産出国より輸入された原酒を少なからず使用しているのは明らかだろう。
もちろん企業努力とのとらえ方もあるが、諸外国における原産地呼称法などの法が我が国には無いので、仮にジャパニーズ・ウイスキーとうたっていても、全てにおいてはそれに当てはまらないことがある(他のお酒も同義です)。
これは決してメーカーが悪い訳ではないので誤解して欲しくないのだが、世界をリードして行こうとしている国としては、食文化における法整備は甚だ遅れているし恥ずべきことだろうと思っている。(原因は多々ありますが、本来の目的から脱線してしまうのでここでの追言は控えておきます。)
【ティスティング No.78】
山崎 12年熟成(ピュア・モルト表示)43% 蒸留所詰め
90”s Rotation
【色】
ゴールドから琥珀色。(チャート0.6~0.7)
【香り】
バニラ、グリーン・アップル、ハーブ。柔らかいウッディな香り。
【味、フィニッシュ】
厚いボディでは無いが良好なバニラの甘さと木樽の雰囲気&ハーブ。タンニンも柔らかく余韻も長いので申し分無いと思うが、喉の奥に木片が引っ掛かったようなイメージが湧く。
【総評】
個人的には霧がかかった様な「モワッ」と感が今一つな感じだが、おおまかにはトータル・バランスに優れているウイスキーだろうと思う。ブレンダーのテクニックを感じると言っても良いかも知れない。
私は余り国産ウイスキーを飲まないのだが、最近のサントリー商品には一目おいている。カスク・オブ・~とか、ヴィンテージ・シリーズも良いが、通常商品ながら18年熟成の出来が特に素晴らしいと感じている。
価格は間違ってもリーズナブルとは言えないが、18年熟成とは思えない複雑さと、他のウイスキーには感じ得ない個性は特筆物だろうと思う。
ここ数年来の傾向として「寺、白檀」などの東洋的ニュアンスを押し出し好んでいるように感じるが、正にこの山崎18年こそがフラッグシップ的に製造されている1本だと言っても差し支えあるまい。
もし、身近にウイスキー好きな外国人が居たら、是非勧めて欲しいウイスキーだと私は思っている。
#ジャパニーズ