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Barでの啓示

ただいま就活中。
46才のハローワークは厳しい。
『世の中の誰もわたしを必要としていないんだわ・・・』ヨヨヨ。
用事と言えば歯医者の予約ぐらい。

ササクレ立った心を解消すべく週1で雀荘に通う。
平均年齢70代の先輩方は余生を楽しく謳歌しておられる。
わたしは、わたしの同世代の人生と比較しないでいられることに癒される。

しかし昨日は・・・
雀荘を出て、iPhoneに届いたメールをチェックすると
残念ながら希望に添いかねる結果で
今後の就職活動の成功を祈念するとの内容が2通。

凹む。
しょうがないけど、凹む。

ヨヨヨ、と
普段は通らない路地に入ると
オレンジ色の照明に浮かぶ日本家屋が・・・
表札には黒字に白抜きで「Bar」の文字。

ああ、
麻雀とお酒に救いを求めるようじゃ、わたしもお仕舞い?

バーカウンターにヨヨヨと伏しつつ
長身で細身、
グレーになりかけの豊かな髪を撫付けたバーテンダーにオーダーする。
「甘くなくて、キリッとしていて、ガツンとくるカクテルをください・・・
色も綺麗じゃないものを・・・」

わたしは口開けの客であり、おひとり様だったので
彼がつきっきりでお相手してくださる。
「わたしもこの職場に就職するまで、1年4ケ月、間がありました。
家賃も滞納してしまい、妻には『いいかげんにして!』と罵倒されましたが
この仕事しか考えられませんでしたから・・・
初志貫徹、妥協してはいけません

神様、これは啓示と想っていいのでしょうか?

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