酒樽
(72L)
ご自由に
お持ち帰り下さい
と、メッセージが貼りついた酒樽が
道端に落ちていたら・・・貴方ならどーする?
金曜日の会社帰り
「今週も、よう頑張った」とジムのお風呂にゆっくり浸かり
「さあて、今宵は何を飲もーか」と
想いを巡らせつつ、家路を急いでいると
店仕舞いした、とある酒販店の前に、酒樽がふたつ・・・。
酒樽
(72L)
ご自由に
お持ち帰り下さい
この酒販店は、日本酒とワインを主に扱っており、
頻繁に小さなイベントを行っているから
どう考えても、廃棄に困ちゃったのね(うふっ)。
ああ、もう、バッカス様ったら・・・
わたくしに、これを、ご自由に持ち帰れってことですの?
木目が美しい底板、しっかりした箍(たが)が7本
そして、杉と日本酒が相舞った芳醇な香り・・・
持って帰ってどーするの?
・・・判らない。
でも、バッカス様のご意向なのでしょう?
背くことは出来ません。
しかし、72L
直径も高さも目測で60cm弱
持てるのか?
・・・何とか。
お部屋まで、約150m。
しかし、急で狭い階段(4FまでEV無し)が待ち受けている。
持って上がれるのか?
・・・神のみぞ知る。
えっちらおっちら、自己努力で100m進んだところで
ご加護と配慮を享け賜った。
「あー、佐々木さん、拾っちゃったんだ~。
さ、行きましょ」
酒樽をひょいと持ち上げ、緑色のBOX台車に収めたのは
某宅配業者の、エリア担当。
展開の速さとフットワークの軽さに圧倒され
「待って~」と後を追う。
この事情の飲み込みの良さと、ニッチな対応が
他の宅配業者さんとは別格の、業界NO1の理由でしょう。
素晴らしい!!!!!!!
さて、酒樽は、ワンルームの中に於いて
なかなかのリューベ感と共に、強い残り香を放っている。
お酒に弱い人なら、香りだけで酔っちゃいそうなぐらいだけど、
香水よりも、酵母やアルコールの香りに包まれていたいわたくしには、
何とも至福!
そして、ただの焼き海苔やちりめん山椒が、
気の利いた立ち飲み屋の風情となって、
くぅ~、たまりません。
引っ越しの時のことは・・・考えないでおこう・・・