昨今の、ドイツ系ボトラーの勢いは凄いですよね。
数年前までは、ごく一部の愛好家が個人輸入することが多かったのですが、
一昨年辺りからエージェンシーを中心に、一気に浸透したように感じます。
小売店であるWhisky Fässleも、そのうちの1つに挙げられますね。
国内ではボウモア1993を皮切りに一般のファンからも一躍注目され、
今年に入って、正規の酒屋ルートからの販売も開始されました。
さて、すでに幾つかの好ボトルがリリースされていますが、
今回は、グレン・グラントをご紹介します。
これまで抱いていたグラントのイメージが、少し変わった気がした一杯でした。
グレン・グラント
ウイスキー・ファッスル
1973 37年
蒸留年:1973年
瓶詰年:2010年
Cask :シェリーカスク
46.2%
【色】
鮮やかな赤みを帯びたゴールド。
【香り】
華やかでフレッシュ。ツンとドライな香りを鼻先に。
バニラとマスカット、微量のワックス、松脂っぽいオイリー感。
クランベリージャム、淡くオレンジチョコ。僅かに乾いた革。
濃いダージリンティー、端正で上品なまとまり。
【味わい】
やや平坦でクリア、スムースでライトな口当たり。僅かな粘性。
酸味の強い若い梨やリンゴのような風味を表面に感じる。
キャラメル、鮮やかな薄い樹液っぽさ、アーモンドやクルミ。
ただ、フレッシュな印象は無く、スッキリと落ち着いた風味。綺麗。
【フィニッシュ】
木イチゴやチェリーのような甘酸っぱさが舌に残り、僅かなスパイス。
ややベタッとした印象だが、全体的にライトで程よい余韻。
綺麗ですな~♪
何というか、これまでのイメージのグラントの表面をすくい取ったような、
フルーティーさや爽やかな風味だけを切り取ったような印象。
香りとフィニッシュにベタッとした粘性がありましたが、嫌味ではなかったです。
何よりも、ゴムやタンニン様の渋みが無かったのが個人的には好印象。
グラントは、シメの一杯にゆったりと・・・というのが多かったのですが、
これは中盤でも楽しめそうですね(実際飲んだ時もそうでしたが 笑)
ただし・・・買うとなると、ちょいとお高めなんですよね~(;´Д`)
もう少し懐に優しいと買いたいな~とは思うんですケド・・・。
秋も深まってくると、ピアノ・ジャズの楽しい季節になる、と以前書きましたが、
女性ボーカリストの心地よいジャズ・ソングも、また楽しいものですよね。
そこで今回は、アニタ・オディから1曲ご紹介しましょう。
シンガーとしての全盛期を迎えていた’56~’57にレコーディングされた
不朽の名盤「Anita Sings the Most」より、名曲"Stella By Starlight"です。
このアルバムは、バックがオスカー・ピーターソン・カルテット。
収録曲の“Taking A Chance On Love”では、アニタが歌詞を忘れてしまい、
とっさにスキャットで誤魔化したのが秀逸で、そのまま収録されたなんて話も。
#グレングラント #スペイサイド