意外なところから意外な美味さを知って、思わず「おっ♪」と声を出して喜んでしまうことは、皆さん少なからずご経験があると思います。このスキャパは、そういう嬉しさのある1杯でした。
個人的にスキャパ自体にあまり縁がなく、過去にもオフィシャルとGMの一連のボトルや、GMのメゾン向け’93くらいで、後は置いていても他のモノに目がいってしまい、ついついスルーしてしまいがちです。
イメージも何となくヌルッと粘性があって、少し土臭さがあるかな~くらいなものでして、実はブログの記事にするのも初だったり(^_^;)
しかも若いスキャパって、ほとんど経験が無くてソサエティくらいかな~といったところ。そんなこともあってか、このスキャパは面白くて美味しかったです♪
Limited Edition
蒸留年:1989年
瓶詰年:記載無し(1998年?)
59.5%
【色】
薄くクリアな小麦色。
【香り】
爽やかな甘さとキリッとした淡麗な香りが穏やかに広がる。軽いシナモンと焼きリンゴ、薄いアプリコットのドライフルーツ、僅かにレモンのようなシトラス感やマスカットのような爽やかさも。
【味わい】
ややスパイシーでスッキリとした口当たり。全体的にライトだが舌にヒリヒリとしたホワイトペッパーの刺激。とても軽いウッディ・ベチバーと、オレンジに蜂蜜をかけたようなニュアンス。やがて樹液っぽさが出てきて、滑らかな粘りを僅かに感じる。
【フィニッシュ】
香りや味わいと異なり、きな粉っぽさと薄いスモークが乾いた土埃のよう。フレッシュ感のある塩気と刺激が鼻に抜け、軽いがしっかりと主張する粘性が残りつつ、徐々に軽やかなサンダルウッドとメープルシロップ。意外と厚みのある質感。
全体的にライトなフレーバーながら、後半に比重を置き、前半の爽やかな広がりを上手くまとめているような安定感を得ました。
また、9年という短熟で樽影響が少なめだからでしょうか、書籍などで見られる、ローモンド・スチルから得られるトロリとしたフレーバーと、ノン・ピーテッド麦芽を使用しているのに、ピートを多量に含んだ仕込み水を使用することでピート香を有する、といった説明が、何となくイメージと上手く重なるような気がしました。
このスキャパのように、全体のニュアンスは一定していながら前半・後半で趣が異なるボトルは、とても面白くて心動かされるものがあります。
とても楽しかったです、ごちそうさまでした(^-^)/
今回は、JAZZファンではなくても一度は聴いたことがあるかもしれない、名曲中の名曲、超ベタベタな1曲を♪
今更すぎてタイトルを書くのも躊躇してしまいますが(笑)、ソニー・クラークの"Cool Struttin'"です。アルバムはもちろん『Cool Struttin'』ですね!
日本では、キャノンボール・アダレイの『Somethin' Else』と並んで、最も人気の高い作品ですが、当時のアメリカ本土では無名だったというから驚きです。
ジャッキー・マクリーン(as)とアート・ファーマー(tp)に耳を奪われがちですが、やはりソニーが奏でるバック・ビートが本曲の醍醐味ですよね~♪
http://www.youtube.com/watch?v=XkEqSgKzFZE
#スキャパ #オフィシャル