若く刺激的で、スモーキーなボウモア。
フレッシュさよりも、どこか曇ったような印象を持ちました。
と言っても、決してそれが"悪い"というわけではなく、若々しさからは想像できない、適度な厚みを伴っているような印象でした。
この辺の感覚は人それぞれですので、ご了承の上で。。。
さて、ゴールデン・カスクのボウモアといえば、最近の'94か'99を・・・
と、思ったのですが、まだ目にする機会の多い2本(特に'99の9年)と、比較しても面白いかと思い、ここは敢えて少し前にリリースされた、'99の6年をご紹介します。
1999 6年
ゴールデン・カスク
蒸留年:1999年
瓶詰年:2005年
バーボン樽 61%
荒々しい刺激とスモークに若々しい印象を持つボウモアですが、面白いと感じたのは、香りも味わいも全体的なスピード(?)が、すごくゆっくりなんですよね・・・。
【色】
薄いレモンゴールド。かなりクリアで透き通ってます。
【香り】
フワっと香るレモン、ドライで植物的な香りと刺激。
一瞬ウォッカっぽいな、という印象を抱きつつ、
濡れた木を燃やしているような湿った煙たさ。
徐々にナッティでザラメに似た甘さも感じられます。
乾いた干し草や木屑、スポンジケーキ単体。
全体的に香りの広がりがスロー。
【味わい】
サラサラでクセがなく、パチっと弾ける刺激のある口当たり。
梨の水々しさ、レモンの爽やかな酸味、バニラの甘さを感じます。
口中でムワッとピート感が現れ、くぐもったスモーク感。
雨上がりの苔むした岩のようなモッサリとした風味。
まだ入れたての麦茶の薄い香り。
最初は平坦で全体的に緩い味わいですが、ニューメイクにあるような刺激と豊かな麦の風味を連想させる印象でした。
【フィニッシュ】
非常に短いが、植物的な甘さ。
喉にスパイシーな刺激が残り、鼻奥に軽いボウモアらしいスモーク。
同じゴールデン・カスクの'99・9年と比較すると、甘さが控えめな印象でした。
9年よりも控えめってことは、かなり"控えめ"ってことです。
また、ゆったりとスローで、甘さ等の分かりやすい味が、少し遠くに感じられるので、好き嫌い分かれるかもしれませんね。
また、個人的にはオフィシャル12年のスモーキーな部分と比較も楽しいかも。
何というか、今のボウモアのスモーク、その雛形のような香り、1つのヒントを感じる気がしました。
それにしても、度数の割に穏やかでスローな風味って不思議です。。。
#ボウモア #アイラ