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新刊 『ウイスキーの科学』


フラッと立ち寄った書店にて購入してきました。
普段は新書って、めったに見ないんですけどね。
今日は、なぜか新書コーナーに目が停りました。
別に飾ってあったわけでもなく、単に平積みで置いてあった一冊。

1つの事柄を考えていると、その事柄に関連した情報が、まるで向こうから飛び込んでくるかのように、自分の元に引き寄せられてくる感覚ってありませんか?
そんな感じでした(ちょと大げさ?)

さて、この本のタイトルはズバリ「ウイスキーの科学」
サブタイトルは、"知るほどに飲みたくなる「熟成」の神秘"です。

僕は、こういった本を購入する場合、著者略歴と末尾の発刊年月日を確認するのがクセになっていて、すぐに末尾の第1版の発刊年月日を見てみました。
すると「2009年11月20日」。
おぉっ!! これは最新情報満載かも

本をパラパラとめくってみました。
様々なグラフや分子構造が載っていて、まさに『科学』ですなぁ~。

著者は古賀邦正氏。
以下、本の著者経歴より抜粋。

古賀邦正
1944年生まれ 1969年東京大学理学部卒業、サントリー㈱入社。中央研究所にてウイスキーの貯蔵・研究に10年余り携わる。その後、食品の機能性などの研究に従事したのち研究企画部長、ヘルスケア事業開発部長、特許情報部長。1999年より東海大学開発工学部教授。農学博士。~以下略

本書は三部構成の全14章からなっていて、主に製造過程における科学的な変化についての考察が書かれています。ですので、平明簡潔な文体ながらも、気軽に読めるような本ではなく、じっくりと腰を据えて読むタイプの本です。

<本書の構成>

 第1部 ウイスキーのプロフィール
  第1章 それは偶然から始まった
  第2章 世界のウイスキー群像
  第3章 ウイスキーができるまで

 第2部 ウイスキーの少年時代
  第4章 麦芽の科学
  第5章 仕込みと発酵の科学
  第6章 蒸留の科学
  第7章 樽の科学
  第8章 貯蔵の科学

 第3部 熟成の科学
  第9章 「香り」の構造
  第10章 樽は溶けている
  第11章 「味」に関する考察
  第12章 「多様さ」の謎を追う
  第13章 「まろやか」になる理由
  第14章 ウイスキーは考えている

第1部は、よく目にするウイスキーの歴史や製造過程についての説明で、この辺はイントロダクション的なので、すでにご存知の方は、ぜひ第2部から読み進めていただきたいと思います。
第3部では、新説も交えながら、さらに深く熟成についての考察がなされており、
読み応え充分。
今まで「なぜ?」と思っていた疑問や、観念的に理解していた事柄が、科学的に解説されていますので、「なるほど!そうだったのか!」と膝を打つ良書ですよ!!

モルトを片手に本書を読んでいると、なんだかいつもより舌が鋭敏になっていくような気がしてきます。

僕にとっては、「知るほどに飲みたくなる」ではなくて、
「飲むほどに知りたくなる」なのかもしれません♪

ウイスキーの科学―知るほどに飲みたくなる「熟成」の神秘 (ブルーバックス)

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