こうして普通に飲めるのも、あとどのくらいなんだろう…。
なんて思いながら、ゆっくりと飲んでみるわけです。
シグナトリー社のヴィンテージ・カスクからリリースされている「ブローラ」は3種類でしたっけ??
え~っと、今回ご紹介するのが2007年リリースで一番度数の強いモノ。
飲んでみて、すぐに分かる美味さ。はい、確かに。
文句の付けようのない美味さです。
ですが…だからこそ感じるコトがあったりするわけで…。
シグナトリー・ヴィンテージ・カスク
蒸留年:1981年
瓶詰年:2006年
シェリー・バット
59.3%
さっそくテイスティングから書いていきます。
【色】
濃い金色、わずかに金属っぽいメタリックなオレンジ色と銅。
ずっと眺めていると、やや曇りがかっていることに気付きます。白っぽい?
【香り】
非常に滑らかで芳醇な香り。
オイリー…と言うには、やや軽く、バターキャンディに近いクリーミーさ。
キャラメルのような甘い香りと、柑橘系のフルーティさとフレッシュさが同時に感じられ、深煎りのアーモンドのような香ばしさ、本当に僅かなスモーク香。バランス良過ぎです(笑)。
【味わい】
飲み口は、非常にクリーミーで滑らか、さらにデリケート。
やはりバターのような滑らかさですが、オイリーと表現するほどのベタつきは感じられません。
ここまでは香りと同じ印象ですね。
口に含むと、キャラメルとコーヒーの芳香が口中に広がり、やがてオレンジなど柑橘系のジューシーさ。全体的に深く重みのある味わいで、まさに「リッチ&メロウ」!!
ナッツや塩っぽさを舌の奥に感じますが、これは恐らくアルコールによるものかと。
もう1つ、やや草っぽい感じもしましたが、非常に淡く感じる程度です。
【フィニッシュ】
クリーミーな甘さが長く残り、かすかにフルーティ。
非常にゆったりとした余韻です。
トータルで言うと、非の打ちどころのない優等生。
10人が飲んで10人が「美味い」と答えるに違いない味です。
飲んだ瞬間に、「あぁ、美味いな」、と感じることができます。
が。
逆に言うと、「ふ~ん…」、とリアクションが薄い人もいそうだな、と。
決して、文句では無いということを前置きしたうえで、あえて1つだけ思うことがあるとすれば、
「美味いけど、面白くはない」
う~ん、何だか語弊があるかもしれませんが、僕が言いたいことが伝わるでしょうか??
面白い味、変わった味、より個性的な味を求める傾向が強い方は、物足りなさを感じるかも知れませんね。この辺の感覚は、もしかしたらリヴェットやマッカランに通じるものがあるのかな、と思います。
な~んて言っておきながら、こうも思うんです。
「きっと、色々なモルトを飲んできて再び飲んだ時に、やっぱり美味いと感じるんだろうな…」と。
その時には、もう飲めなくなっているでしょうね。
だから、まだ飲める今、記憶に刷り込むようにバシバシ飲んでおきます♪
ブローラの中では、まだ安価な方ですしね!?
#ブローラ #ハイランド