ソサエティの2009年クォータリー、オータム・ボトリングス。
1st-fill Spanish Oak Sherry butt 59.3%
1991年 18年
珍しく、ソサエティの日本語のオフィシャルコメントはありません。
(↓海外SMWSサイトのコメントより)
“The colour gave us clues − fabulously rich, though not over-heavy, with dates, sultanas, molasses and muscovado, rum and raisin, toffee, dried cherries and nutmeg (almost curry) spice.
The palate was definitely wood-influenced − nutty sherry (but no sulphur) dried figs, dark fruits, aniseed and treacle but with flowers blooming in profusion; then a long finish with sustained heat.
Water brought chewing-gum and menthol toothpaste to the mix of aromas; the palate held its flavour well, delivering fig and rhubarb jam, black pepper and polished wood.
The distillery sits in a forest of tall trees where the River Ojira flows from Kaikomagatake.
香り
サワークリームの爽やかで乳酸菌を感じる酸味に、
どろりとした黒糖や黒蜜とカブトムシ(腐葉土臭)。
クランベリーを始めとしたフランボワーズソース、
干し葡萄にパイナップルの甘酸っぱい香り。
奥には米ぬかとポン菓子(米に圧力をかけて膨らませた駄菓子)。
いつまでもベリーいっぱいの甘酸っぱいフランボワーズソースが漂い続ける。
味わい
ロッテのブルーベリーガムとコーヒーガム。
黒蜜とパイナップルの缶詰めのシロップのドロッと凝縮した甘味に、
フランボワーズソースのフルーツの甘酸っぱさと、
山葵の様なピリッとした刺激を感じたかと思うと
挽き立てコーヒーの香ばしい渋味が徐々に現れて、それらが調和し始める。
鼻から抜けるスミレの花の香りが快い。
加水後の味わい
香りに様々な花の甘くフローラルな香りが開いた!
それでいてウッディで腐葉土の香りがあり、
軽やかなパフュームとゴムを感じ、まるで園芸店に居る美人店員の様。
(もしくは美男子イケメン店員)
加水前と同じ甘酸っぱさのある苦味が優しくなり、麦の旨味が加わり、
苦味は存在を主張し続けるものの、メープルシロップの様な甘味が強調され、
飲みやすくなる。
ニートの味わいとは違う楽しみがあり、加水も良い。
後味
デーツや干し柿に通ずる深い甘味と、反するコーヒーの渋味が長く残る。
総評
乳酸菌を感じる香りと刺激的な甘酸っぱさに白州を感じ、楽しめる。
何より加水後の香りに恋を思い出してしまう程の、男心(女心?)が弾む楽しさが面白い。
生々しい対象が無くても、ウイスキーで恋を楽しめます。
カスクオブ白州のボタコルタの印象が良くなかった事もあって、
白州のシェリー樽原酒に消極的だった事を後悔する程、
面白くて楽しく美味しいシェリー樽原酒。
これで520本も瓶詰めできたんだから、天使の飲み忘れ樽でしょう!
#白州