先週発売されたモンデ酒造のシングルモルト石和(いさわ)ヴィンテージ1983。
先週末、我が家に届きました。
独特なボトル形状と、660mlという変わった容量です。
笛吹郷1983と同じく熟成年数は不明ですが、
笛吹郷1983と同じ?なら、樽からステンレスタンクへ移されているので、
樽熟期間は20年程度のはずです。
ラベルの説明
洗練された甘い樽熟成香と穏やかなピートの香りの絶妙なバランス、
重厚なコクと豊かな味わい、いつまでも続くなめらかな余韻をお楽しみ下さい。
香り
いわゆる美味しい「エステリー」とは全く方向性が違う、
まるでセメダインのエステル(有機臭)、ディーゼルカーの排ガス、
焦げたゴムやカルシウム、靴墨、柔道場(新素材の樹脂製の畳)、
レモンの酸味、スミレのフローラル。その中で「みかん」の予感があり、
笛吹郷1983と方向性が全く同じで、それが軽やかになった感じ。
味わい
ゴム臭さが目立ち、口内はしばらく支配される。
稲穂程度の穀物様、軽い酸味や甘味と、ターメリックや生姜の辛味を感じるが、
カルシウム的で、総じてビター。
加水後の味わい
香りには独特の臭いが薄まるが、味わいに苦みが引き立つ。
食した事は無いが「蛾ってこんな味?」という苦み、渋味。
後味
カルシウムと煎り胡麻を振った、出来立てのポリエチレン容器。
しばらく経ってやっとこのモルトが持つ清涼飲料水系の甘味を感じる様になる。
総評
笛吹郷1983で「ちょっとな…」と思っていた分、
新発売の本ボトルに期待をしていたが、
笛吹郷1983と同じ方向性ながら、唯一の良点である「みかん様」が足りない、
少し残念な結果となってしまった。
ただ、フォローするならば、独特なボトル形状と味わいを感じながら、
障子が綺麗な和風建築の畳が敷かれた和室に居る事を思い浮かべられる。
あとはカレーライスのお供としてマリアージュできるモルトかな?という感じがした。
#モンデ酒造