2年前のお盆に開けて飲んだブレンデッドウイスキー。
43%、760ml
サントリーコメント(ボトル同封のメッセージカード記載)
サントリーウイスキーの歴史、即ち日本のウイスキーの歴史は、今から84年前、
一人の若者が抱いた勃々たる青雲の志に始まっております。
1899年(明治32年)、私の父・鳥井信治郎は、洋酒というフロンティアに
魅せられ、弱冠20歳で独立、サントリーの前身、寿屋を興しました。
以来、幾歳月ーー断じて舶来を要せず!の気概で「赤玉」を始めとする各種洋酒の
開発、製造、販売に研鑽を重ね、ついに1923年(大正12年)、
念願の本格ウイスキーづくりをめざして前人未到の挑戦を開始したのであります。
かくて、京都郊外、山崎峡に、わが国初のウイスキー蒸留所、寿屋山崎工場
(現サントリー山崎ディスティラリー)が創設され、
国産ウイスキー「サントリー」の歴史の第一歩が印されたのでした。
今年は、私どもがウイスキーづくりに挑んで60年という記念すべき年であります。
この間、サントリーの貯蔵モルトは年々増え続け、お陰をもちまして、現在、
ゆうに160万樽を越えるまでになりました。
「サントリーウイスキー 一八九九」は、この記念すべき年を迎え、
私どもがあらためて創業者の初志に思いをいたし、豊富なモルト樽の中から
厳選に厳選を重ねてブレンドした逸品であります。
先に私どもでは歴史的な蓄積と技術の総力を結集して「サントリー《ザ》ウイスキー 」
を発売いたしましたが、この一瓶はそれにつぐものと自負いたし、
ここに、弊社創業の年「一八九九」を冠して世に送る次第であります。
私どもの酒庫に重ねられた歳月の豊かな結実として、
ご賞味賜りますならまことに光栄、かつ幸いに存じます。
ウイスキーづくり60年目の春
1983年2月1日 サントリー株式会社 取締役社長 佐治敬三
香り
期待の割にスッキリとした、若草やリンゴ系の香り。
そしてほのかにハチミツやクッキー系。
グレーンのせいか?なぜか奥に味噌の香りも感じてしまう。
味わい
和三盆の様な優しい甘さ。そしてラムネ様のスッキリ感。
ミディアム~ヘビーの中間のボディ。
響50.5の様なブレンデッドらしい複雑さには少し欠ける。
加水後の味わい
ラムネ系のスッキリした味わいが増す。
後味
甘さはしっかりしているが、長くは続かない。
総評
サントリー60周年に当たっての、定価(当時30,000円)からも
気合いの入っている物との事だが…。
そこまで素晴らしい出来を感じる事はできなかった。
やや重量感のあるボディと甘さだけは良いと思う。
しかし期待したミズナラ香も無かったし、デイリーにいただく事になりそうだ。
ただし、ロックにするとシェリー由来の深く甘い香ばしさが出て、
何よりもメロンの甘さが素晴らしく主張してくる。
暑い夏にロックで飲むのに最適。
日本の文化「水割り」をターゲットにしてブレンドしたのかと思わせられる。
瓶にもしっかり1899がデザインされている。
#japanese whisky