本坊酒造コメント
マルス信州蒸溜所で蒸留しシェリー樽で6年熟成したノンピーテッドのモルト原酒を、
特別にボトリングしたマルス信州蒸溜所限定のシングルカスクウイスキーです。
シェリーホグスヘッド(フェノール値:0)
2022年7月よりリリースの中央アルプスラベルシリーズ第1弾
香り
最初に発酵する大豆の甘味と炒り豆、焦がし味噌の香ばしさ、
醤油の酸味や味噌蔵の酵母臭を感じると、
ココア掛けの生チョコレートのまろやかなコクと麩菓子の甘味が
不思議な酸味と鉄臭さの中で香る。
味わい
無糖ココアの香ばしさにアーモンドの香ばしさと穀物の甘味が口に広がると
どことなく漬物やバルサミコ酢の様な酸味も感じられる。
ナッティーでドライ。
加水後
香りはピクルスや玉ねぎドレッシングの様にバルサミコ酢の
酸味が引き立つ。もはやサラダに掛けたいくらい。
味わいは穀物の甘味が引き立って、調理した事も食べた事も無いが
ポン菓子で作ったお粥を思い浮かべる。
甘味の後にやはり酸味が出てくる。加水後は米酢。
後味
新樽熟成モルトの様な樽材由来の樹液の酸味と苦味、
カラメルプリンが濃厚に残る。
力強すぎるのは個性と言えるが過ぎる感がある。
総評
発酵臭から来る未熟感のネガティブは拭えない。
甘やかに熟成しただろうと想像して口にしたノンピートなのに
酸味がかった香りと味わいには挑戦的な攻めの姿勢を感じる。
何よりも穀物の甘味がいつも、いつまでも感じられ、
原料が麦なのに日本酒や米焼酎の様に甘く旨臭い不思議がある。
そして古い本国のモルトの「サルファー(硫黄臭さ)」は
こんな感じだったよなぁと懐かしさを思い出すと、
陶器ボトルの旧駒ケ岳10年に使われていたシェリー樽の鉄臭美味さも
同時に思い出した。良くも悪くも駒ケ岳らしいシェリーホギー。
個性的で落ち着きは無いが、シングルカスクならではの
原酒の個性を楽しませてくれる。
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