MENU

007. ダルウィニー/ Dalwhinnie

2012.04.15

 ピトロッホリーのホステルはいいホステルだった。部屋やシャワールームは汚かったけど、スタッフの方が人懐っこくて、私がロビーでパソコンを広げていたりなんかしていると「なにしてんだい?」「今日はどこ行くの?」みたいな話から「ウイスキーを飲みに来たんだ」と答えると、それに対してもいろいろ話しかけてくれて、語学力が無くてもなんとか話そうという意識はホントに大切だと実感した。

 さて、今日はピトロッホリーを離れ次なる目的地、ダルウィニーへ向かいます。

 電車でも行けるのですが、バスの方が安かろうとバスを待ちます。

 ほぼ定刻通りに到着したバスに乗り込み、新しく覚えたフレーズ「Does this bus go to 〜 ?」を使います。果たして英語として正しいのかどうかはともかく、このフレーズは自分がこの辺の地理に明るくない観光客であると同時に、目的地も伝えることが出来るフレーズなので、弱気な時は重宝しました。
 不安顔も添えてこちらのフレーズを使ったのですが、運転手さんの答えはまさかの「ノー」。そんなわけない!バス番号もM91番で間違ってないし!と思いつつ、ノーならしょうがない。電車で行こうか、と諦めて降りようとしたら、バスの最前列に座っていたおばちゃんが、運転手さんになにか話しかけて、そのやり取りで「オーケー」ってことになり乗り込むことに。私の発音が悪く伝わらなかったのか、はたまた運転手さんがダルウィニーを認識していなかったのかは定かではないが、無事乗り込むことに成功。だいぶ後になってから気付いたのだが、バス番号の頭文字「M」は、どうやら高速バス(?)につくらしく、料金も割高。11.60£もした。これなら電車で行った方がよかったかもしれない、と思えるくらい高いので注意が必要だと思う。
 とはいえ、無事に乗り込み「着いたら教えてね」と例のフレーズを使って席に着く。
 
 バスに揺られること40分。。そろそろのはず、とバックミラーの視界に入る位置でちらちら存在感を見せつけていると「ここがダルウィニーだぞ」と言って降ろされる。


(幹線道路のど真ん中にあるようなバス停)

 さすがに降ろされた時は唖然とした。道路以外何も無いような荒涼とした風景で、しかもその道路をたまに通る車は、明らかに高速道路の速度で走り抜けて行くのである。うむむ。これはアドベンチャーの香りもしてきたな、と思いつつ、調べておいた蒸留所へ続くと思しき道を歩き始める。


(先が見えない)

 調べによると、バス停から1時間ほどで蒸留所に着くらしい。いまは疑うこと無く歩くしかあるまい、とひたすら歩き続ける。


(Dalwhinnie の看板が出て来た時は安心した)


(ダルウィニーの町に入ってすぐのところでは羊が飼われていた)

 しかし、このダルウィニーという町はとても寒い!空が曇っていたというのもあるかもしれないが、それにしても凍えるような寒さ。余談だが、バスや電車も3時間に一本くらいしか無く、町にはパブの一軒も見当たらない。後に知り合った、同じように蒸留所巡りをしているという日本人の方曰く「ダルウィニーの電車待ちの時間が一番辛かった」と。これはこの場に行ったことがある方なら共感できる感想だろう。

 看板を通り過ぎてからもしばらく歩き続けていると、遥か遠くの方にそれらしき影が。

確かめるように近づいて行きます。

 あれはまぎれも無くパゴダ屋根!興奮しながらもせっせせっせと歩いて行き、ようやく到着です。

 こちらもディアジオさんの蒸留所なので中の撮影はNG。中の写真が撮れないので残念だなー、とは思っていたのですが、こちらの蒸留所はなんと言ってもロケーションが素晴らしかった!


(遠くから見ても)


(近くから見ても)


(一歩引いて、正面から見ても。たなびく煙さえ美しい)

 外から見て一番目を引くのがこちらのワームタブ。


(でけぇ)

 ちょっと前の記事で紹介したエドラダワーのワームタブを思い出していただきたい。同じ屋外ワームタブとは言え、ここまで規模が違うと、その働きも違ってくるんじゃないかとさえ思えます。

 見学ツアーでは特に真新しいことは無く、強いていえば、最後の試飲にチョコレートがついてきたのが嬉しかった。あと、試飲に使ったグラスも「持ってかえっていいよ」とお土産にくれたのも。これからの長旅を考えると、グラスはどうだろうかな。。と思いながらも、再び来た道を戻り、バス停で1時間以上寒波に耐えながらバスを待ちました。寒かったよ。ホントに。

#Dalwhinnie

この記事を書いた人