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094. ラフロイグ / Laphroaig

2012.5.29

 ポートエレンでのツアーを終えた後は、まずはラガヴーリン蒸留所のツアーを予約。14時半のツアーが取れたので、それまでの時間つぶしと言ってはあんまりですが、オープンデイのラフロイグに向かいます。ポートエレンからは2マイルほど。歩いても40分程度の距離です。改めてアイラ島の蒸留所の位置を確認しておきましょう。


(目指すラフロイグはアイラ南岸に位置する3つの蒸留所の内、一番西にあります)

 舗装された道路の上をひたすら東進。しばらくするとこちらの看板が見えてきます。

(看板を目印に右折。ゆるやかな坂道を下って行きます)

(道の行き止まりに現れるのがラフロイグ蒸留所です)

 この日はオープンデイ。ブルイックラディに続いて二度目のオープンデイ参戦となります。

(所内ではシーフードの屋台が出ていたり)

(バザーが開かれたりしていた)

(フェスボトルのカーディスもディスプレイされていた)

 どうもブルイックラディのオープンデイに比べると地味目な印象。ステージが組まれているわけではないし、音楽も鳴り響いていないし、そもそも人出もそんなにありません。
 まーこんなものなのかな?と思いつつ、とりあえずオープンになっている設備を見て回ります。

(まずはスチルハウスどーん。大小サイズの違うスチルが計7基。手前の背の高い3基が初留釜、奥の背の低いの3基+1基が再留釜です。再留にも一つ背の高いのが混じっているのがおもしろいところ)

(ラインアームはどれも同じ角度でかなり上向きに伸びている)

(初留はストレート型、再留はランタン型です)

(スピリットセーフもぴっかぴか)

 オープンデイで開放しっぱなしの状態ではあったが、それでもしっかり稼働しており、室内はかなり蒸し暑かった。じっくり見学した後でスチルハウスを後にします。

(フィリングストア(?)と思しきスペースにはえも言われぬ寂しさが漂っていた)

 外に出ると、パゴダ屋根の下辺りで「今からツアーだよー」みたいなことをガイドさんが言っている。はて?ツアーには受付とかいるのだろうか?料金とかかかるのだろうか、と思いつつ遠慮がちに後ろからついて行く。結局最後まで何も言われなかったからフリーのツアーだったのかな?

(キラキラ輝くマッシュタンと)

(やはりぴっかぴかのウォッシュバック)

(そしてウェアハウス)

 一通り設備を見て回ったら、最後にビジターセンターを訪れます。完全に通常の蒸留所ツアーとは逆の順番になってしまったな…。

 (ショップの中にはお客さんが一杯)

(こんなボトルもディスプレイされていた)

 ショップの中、レジでもないのに列ができており、なんぞ?と思いながら列の先頭に確認に行くと、どうやらフレンズ・オブ・ラフロイグの会員照会をしている様子。
 こちらの蒸留所。フレンズ・オブ・ラフロイグという蒸留所の会員を募集しており、会員になってから実際に蒸留所を訪れると、なんとラフロイグが所有するピートの大地を一区画もらえるのだ!会員登録自体はウェブで簡単に出来ますし、無料ですので、ご興味ある方は登録してみてもいいんじゃないでしょうか。→(http://www.laphroaig.com/friends/login.aspx?ReturnUrl=%2ffriends%2f)

 そんなこんなで私も列に並び、自分の名前を告げて会員照会をします。すると、蒸留所を訪れたことを証明する証書をプリントアウトしてくれ、その証書の裏には自分の土地の緯度・経度が印されている。おまけにカスクストレングスのミニボトルまでプレゼントしてくれてほくほく。隣の部屋には各国のミニ国旗が揃っており、その旗を自分の土地に挿してきていいよー、とのことだったので、早速日の丸を手に自分の土地を探しに行きます。

(この広い大地がフレンズ向けの土地なんだそう)

 本来なら、GPSでも使ってしっかり自分の土地の位置を認識して旗を差し込みたいところですが、残念ながらそれは無理。仕方が無いので、証書の裏にプリントされた、なんともざっくりした地図を参考に、大体この辺かなー、というところに差し込んできました。

(こんな感じでみな自分の土地を主張している)

 蒸留所に戻って、屋台で購入したカニサンドを食べていると、向こうから日本人の男性が。
 以前、ポートエレンで行われたテイスティングイベントの時にもそのお姿は見かけており、簡単に挨拶だけは交わしていたので、なんとなくだが顔見知り。
 声をかけて色々お話をさせていただいたのだが、話を聞くと、なんとこちらの男性。現在、ラフロイグで働かせてもらっているというではありませんか!
 なにそれ、どういうことー!?と詳しく話を伺うと、彼は現在ワーホリでこっちに来ていて、蒸留所で働くためにアイラへ来島。ダメもと、アポ無しで各蒸留所に突撃して頼み込んでみたところ、このラフロイグが許可してくれたのだという。うむむ。私も大概の蒸留所を巡ってきたが、その蒸留所で働かせてもらおうだなんてことはちくとも考えていなかった。なるほど。彼が働いているから、先ほどからあそこに日の丸が揺れているのか。なぜスコットランド国旗と並んで日本の国旗が掲げられているのだろうか、先ほどから疑問だったのだよ。など、色々な思いが頭を去来。貴重なお話なども伺うことができてとても楽しかった。さらに、彼に案内してもらってキルンの中や、フロアモルティングの施設なども見学することが出来た。ショップに立っていたスタッフに声をかけてくれ、今年のカーディスやオフィシャルの25年なんかも試飲させてくれて、本当に感謝しきり。

(床一面に敷かれたモルト)

 さらに、実際の日程とは前後するが「よかったら、この先にラフロイグの水源になってるダムがあるんだけど見たい?」と誘ってくれる。もちろんもちろん、ということで、先ほど旗を立てたピートの大地の向こう側、丘を越えた辺りまで案内していただく。

(するとそこにはなるほどダムが)

(ハンドルで水量を調節するらしい)

(ダムから流れた水はこちらの川を通って)

(こちらのパイプを通って)

(蒸留所裏の貯水池へと貯められる)

 あまりオープンデイのフェス感は無かったとはいえ、大変貴重な出会いもあって、なんとも思い出深い蒸留所となりました。


 

#Laphroaig

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