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022. ロイヤル・ロッホナガー / Royal Lochnagar

2012.04.27

 アバディーンの町はかなりの都市。が、宿泊のユースホステルは、中心部から30分もあるかないといけないような場所にあり、少しきつかった。
 それはそうと、この日に向かうはロイヤル・ロッホナガー蒸留所です。

 地図をご覧いただくと分かるかと存じますが、森。アバディーンからひたすら西へ向かった森の中に建つ蒸留所です。

 蒸留所のある「Crathie」という場所まではバス201番で一本。が、しかし、乗り込んで「クラシーまで。着いたら教えてね」と例のフレーズを使うと「途中で運転手交代するから、その運転手に言って」と言われてしまう。
 途中で運転手交代するとはどういうことか、と不安を抱えつつもバスは出発。クラシーまでは実に片道2時間の道程である。

 出発して1時間半も経った頃、おそらくはクラシー手前のバラターという町で、宣告があった通り運転手が交代。新しい運転手さんに声をかけようとするも、前任の運転手さんとなにやら確認の様なやり取りをしており、その間に入って行けず、ようやく引き継ぎが完了したかと思ったら、すぐさまバスは出発してしまう。走っているバスの運転手さんに声をかけるのは気が引けたので、不安を抱えながらもじもじしていると、そこから30分足らずで、運転手さんが唐突に「クラシー!」と叫んで知らせてくれる。どうやら引き継ぎの際に私のことを伝えていてくれたみたい。お礼を言ってバスを降ります。

 クラシーは"ロイヤル・ディーサイド"と呼ばれる地域にある村。村といっても、民家などは殆どなかったので、実際には人は住んでいないのかもしれない。ディー川沿いには古城なども点在し、また、王族が夏の休暇を過ごす避暑地となっているらしく、そこから"ロイヤル"がついたのだそうだ。


(ディー川。サーモンフィッシングの川としても有名)

 川を渡るとすぐにバルモラル城が見えます。
 蒸留所建設の3年後である1848年に、当時のヴィクトリア女王がこの城を購入し、その話を聞いた蒸留所のオーナー、ジョン・ベグが「せっかく近くなんだから俺の蒸留所見にこない?」と手紙を送り、女王一家は実際に蒸留所へ訪問。数日後に「王室御用達」のワラントを届け、この蒸留所は"ロイヤル"がつく数少ない蒸留所の一つとなった、という経緯があります。
 とはいえ、お城の見学には見学料がかかるので、そこはスルー。


(こーんな山道を進みます。普通にリスとかがうろちょろしていた)

 バス停から20分ほど気持ちのいい林道を歩くと、看板が見えてきます。


(天気もよく、気持ちのよい道程でした)


(蒸留所全景。パゴダ屋根や煙突も確認できる)


(ビジターセンター入り口)

 こちらは久しぶりにディアジオさんの蒸留所。例のフリーパスクーポンを提示して受付を済ませ時間までショップをふらふら。エキシビジョンもあって時間つぶしにはちょうど良かった。


(密造時代のスチルのレプリカ(?)も)

 例によってこちらの蒸留所は撮影NG。
 ここの見物は、伝統的なオープンエアのマッシュタン。ステンレス製で、かなり清潔な印象を受けた。
 スチルハウスでは、今日は稼働していないとのことで、スチルのドアを開けて中を覗き込ませてくれた。スチーム加熱のためのパイプが底面をぐるーっと3重4重にまわっているのが面白かった。

 全体的にとても清潔な印象を受ける蒸留所。ツアー終了後も、なにか面白いものは無いかと、敷地内をふらふら。


(冷却用と思しき池。ディー川から引いているのでしょうね)


(立派な煙突にパゴタ屋根。右手のタンクはなんだろう?ドラフの排出口かな?)

 そんなこんなで蒸留所見学を終え、再び2時間かけてアバディーンへ戻ります。車さえあれば。。


(クラシーのバス停に立っていたタイムテーブル。バスは2時間に一本ほど)

#Royal Lochnagar

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