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046. タムドゥー / Tamdhu

2012.05.07

 カードゥ蒸留所を出た後は、南に1.3マイル歩いた場所にあるタムドゥー蒸留所を目指します。30分ほどで到着するかなーと思っていたのですが、高低差のある坂道をぐんぐん下っていったら20分ほどで到着することが出来ました。


(正面入り口の看板。妙に空いている下のスペースに、かつては「THE HOME OF DUNHILL SCOCTH WHISKY」の文字があったらしい)

 2010年には生産ストップにまで追い込まれましたが、翌2011年にはイアンマクロード社の手によって再開されております。


(石造りの可愛らしい建物です)

 オフィスのような場所を覗くも誰もいない。ノックをしてみても返事がないので、しかたなくそのまま裏手の方へまわります。こちらもノービジターの蒸留所ですが、誰か見かけたら声をかければいいやーという感じでずかずかと。
 途中、建物の三階くらいで作業をしていたおっちゃん二人組を発見したので「ウェア・イズ・オフィスー?」みたいに声をかけたのですが、作業音がうるさくて私の声は届いていない様子。でも、まぁあんまり怒られる感じでもなかったから、そのまま手を振って散策を続けます。

 ちょうど正面から裏手のあたりにスチルハウスを発見。扉も開いており、そのまま中の様子を窺うことが出来たので、ちょっと失礼しますよーみたいな感じで写真を撮らせていただく。


(ストレートヘッド型のスチルが計6基)

 一応、中にも声をかけて見るもやはり返事がない。さすがにこのまま中に入っていくのはまずいよなー、と思いつつスチルハウスを背に去ろうとしたその瞬間、なんと向こうからおっちゃんがこっちに近づいてくるではありませんか。
 やっべ。完全に勝手に見てたとこ見られてるわ、怒られやしないかしら、とか思いながらもそこは愛想良く「ハロー」と。「中見てもいいかなー?」と事後承諾的な質問をぶつけると、半分笑いながら「いま見てたじゃないか」みたいに言いながら手招きをしてくれる。「内緒だぞ」だか、或いは「静かにしとけよ」みたいなジェスチャーと共に中に招き入れてくれ、写真も撮らせてくれた。


(でっぷりとしたスチルの前にはスピリットセーフが並ぶ)


(逆アングルから見るとこんな感じ)


(使い込まれた立派なスチル)

 スチルハウスを心ゆくまで見学できて、普通ならこれで大満足というところ。しかし、この蒸留所に関して言えば、もう一つ大きな見所があって、それがモルティングルームです。
 こちらは、サラディン式と呼ばれるフロアモルティングを行っている唯一の蒸留所とのこと。とはいえ、その情報は生産中止前、つまりイアンマクロード社の手に渡る前の段階での話で、再開してからその設備はどうなったのかも気になるところ。
 しかし、そんなこんなを訊ねようにも、先ほど私を招き入れてくれたおっちゃんは、私が写真を撮っている間にさっさとどっかへ消えてしまい、探してもどこにもいない。一度スチルハウスを出て、その辺りをふらふらしたのですが、分かりやすくモルティングルームはここ!みたいな看板なんかも出ておらずに、結局そのまま蒸留所を後にすることに。
 もし、この点に関してご存知の方いらっしゃいましたら、是非ご教授願えたら幸いです。まだサラディン式やってるんですかね?

 そんなこんなでタムドゥーを後に。帰る時も、先ほどから3階くらいで作業していたおっちゃんたちはまだ作業中だったので、手をぶんぶん振ってから次の蒸留所を目指します。

#Tamdhu

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