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081. ミルバーン / Millburn

2012.05.14

 フォレスの町から電車で一路インヴァネスを目指します。

 ダラスデューを出て、バスの時間に間に合うかなー、と歩く速度を速めたのですが、バス停の位置を確認していなかったこともあって結局間に合わず。大人しく電車で向かうことにしました。
 久しぶりの電車。往復で8.80£なのに、片道でも7.80£もする。高いなぁ、と感じつつも片道で乗車し、遂にインヴァネスまで戻ってまいりました!

 遡ると、前回インヴァネスに到着したのがちょうど一月前の4/14。そこから北上し、オークニーからアバディーンへ戻ってきて、スペイサイドエリアへ。そして、ぐるーっと一周まわって再びインヴァネスに辿り着いたのでした。
 もう少し、感慨深いものもあるかなー、と思っていたりしましたが、そんなにこみ上げてくることも無く、駅に到着してからはこなれた様子で街を歩いて、目的の旧ミルバーン蒸留所を目指します。

 駅を降りて東側に伸びる、その名もズバリ「ミルバーン・ロード」という道を行きます。これから目指す旧ミルバーン蒸留所は、車内からでもその姿を確認できるほどに線路の脇にある蒸留所。駅から10数分歩くと、その姿が現れます。


(どーん。大きな煙突が目印な所は、現役の蒸留所と変わらない)


(「THE AULD DISTILLERY」の文字が刻まれている)

 ミルバーン蒸留所は、かつてインヴァネスに存在した3つの蒸留所の中でも最古の蒸留所。1985年に閉鎖した後、レストランチェーンに買収されて、現在はパブ&レストラン+ホテルになっております。
 「閉鎖後にレストランチェーンが買収し…」と聞くと、モルト愛好家の皆さんはある一つの人気閉鎖蒸留所を思い出しませんでしょうか?ピンときた方もいらっしゃるかと存じますが、ヒントを差し上げると、こちらのレストランチェーン、名前をビーフィーターズと言います。

 まぁ殆ど答えのようなものでしたが、その通り。こちらはローランドで、この旅の初めに行った閉鎖蒸留所、ローズバンクと同系列のお店になっております。
 ローズバンクでもそうでしたが、せっかくなので中でお食事といきましょう。


(モダンでこぎれいな店内)


(モダーンでこぎれーいな店内)

 お店に入ると、パートのおばちゃんが掃除をしている最中で、一瞬「あれ?営業時間外かな?」と思いましたが、声をかけたらそうでもない様子。
 お腹も空いていたので何かを食べたかったのだが、次のバスの時間を気にしてスープだけ注文することに。
 「スープ・オブ・ザ・デイ」、つまりは「本日のスープ」ってメニューは、フードをやっているパブならどこにでもあるような定番。今日のスープは何かなー、クラムチャウダー系だったら嬉しいなー、とわくわくしながら待っていたのだが、特になんてことも無いトマトスープで少しくがっかり。パンと一緒にもぐもぐ食べて、なんとなく「蒸留所跡地のパブでご飯を食べる」という目的を果たすと席を立ちます。


(建物のすぐ脇を流れる小川が蒸留所の名残を思わせる)

 前述した通り、この街にはかつて3つもの蒸留所がありましたが、今では一つも残っておりません。あとの二つはグレンモール蒸留所とグレンアルビン蒸留所の姉妹蒸留所。残念ながらこちらの二つは閉鎖後に取り壊され、いまでは跡形もございません。
 

(インヴァネス街中のファルコン・スクエア。前回の来訪時には、ここのバス停からトマーティン蒸留所やロイヤル・ブラックラ蒸留所へ向かったものです。ちなみに、この写真を奥へ伸びている通りをまっすぐ行くと、ミルバーン蒸留所が現れます)

 出発の時間よりも20分ほど早くバスステーションに到着したのですが、すでに目的のバスは到着しており、訊ねると、もう乗車もできるみたいだったので、乗り込んで出発の時を待ちます。

 ここからバスで2時間強の行程。長い長い時間を経て、本島の西海岸側まで一気に移動します。


(バスにゆられて一気に西海岸まで)

 そして次回は、皆様お待ちかねのあの蒸留所です。いま思い出しても、この時のバスではわくわくしていたなー。

#Millburn

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