2012.05.13
グレンエルギンの見学を終えた後は、やはりA941沿いを南下。ほどなく左手に現れる未舗装の脇道へと入っていきます。
(ご覧のような道。両脇に咲き誇る黄色い花は、スコットランド中で見ることの出来るゴース(和名:ハリエニシダ)という花。バニラのような甘い香りがします)
アップダウンもある上に足下がぬかるんでいる箇所もあって、気を張りながら進みます。
(途中には、犬のいるお宅の前を横切ったり。明らかに私道のような雰囲気で、この犬が吠えたりした際には家主に怒られたりするんじゃないかとびくびくしていましたが、じっと見つめてくるだけで吠えたりはしませんでした。いいこいいこ)
(さらには、明らかに人んちの酪農と思える場所も横切ったり。ホントにこの道通っていいのかな。。?なんて不安に思いつつも牛たちの視線を浴びながら進んでいきます。牛たちはモォーモォー吠えまくり。いいこいいこ)
そんなこんなで、脇道に入ってから20分強はかかったでしょうか。牛たちの脇を通り過ぎたその場所から、蒸留所の姿を確認することが出来ました。
(モォーモォー言っている中に現れたパゴダ屋根)
(視線を蒸留所から右手の方に向けて見ると、鮮やかな緑をした草原の上にぽつんと一頭、白馬ならぬ白牛が佇んでいた)
ご覧の通り、四方を山に囲まれた、文字通り山間の蒸留所といった趣き。ナイスなロケーションにわくわくしながら近づいていきます。
そうして辿り着いたのがこちら、コールバーン蒸留所です。
(立派なキルンは未だに現役のような雰囲気)
蒸留所自体は1985年に閉鎖しているのだが、建物はご覧の通り立派に残っています。こんなに立派な閉鎖蒸留所はダフタウンで出会ったパークモア以来。蒸留所巡りをしている身でありながら、廃墟萌えとしても目を輝かせます。
(静かに沈黙を続ける蒸留所)
パークモアの時と同様に、建物の窓一枚一枚に張り付いて中を窺おうとするのですが、全ての窓にしっかりと板が張られていて、中を確認することはかないませんでした。
するーっと開いたりしないかなー、とドアも押したり引いたりしてみたのですが、当然全てに鍵がかかっている。残念ながら外観だけとなりました。
(スチルハウスのドアにもしっかりと板がはめられている)
(タンクもすっかりと古びて、立派に廃墟を形成するアイテムとなっていた)
(逆にウェアハウスは白壁を保ってきれいなもの。全体的に遠目から見ると、現役の蒸留所と言われても違和感無いほどに状態は良好です)
(「COLEBURN DISTILLERY」の看板がかかる壁面)
中が一つも見れなかったのは残念でしたが、気持ちのいいロケーションで満足。現在は、地元のミュージシャンの方が買い取り、ライブハウスだかホテルだかに改装する計画を立てているんだそう。このロケーションならホテルにはいいかもしれないなーと、一瞬思いましたが、自分がきた道のことを思い出すと、それもちょっとおかしいような気もしてきました。
久しぶりの廃墟蒸留所を堪能した後は、本日最後の蒸留所へ向かいます。牛たちに見送られながら。
#Coleburn