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さらばアイラ島、いざジュラ島へ

2012. 06.04

 アイラ島、出発の朝。買っておいた食材なども無事に全て使い切ることが出来、フェスボトルなどの増えた荷物も、新しく買った手提げバッグの中に全て収めることが出来た。9日間一緒の部屋で過ごしたザックとも一緒に部屋を出る。ホステルのロビーで二人、記念撮影をしてチェックアウト。すっかり慣れ親しんだホステルのおかみさんも「また来年も来なさいよ」と言ってくれる。ホントにチャーミングなおかみさんで大変良くしてくれた。今年も行けばよかったなー。


(9日間過ごしたこの部屋ともお別れです)

 ザックと共にバスに乗り込み、ポートアスケイグ港まで向かいます。
 そういえば、このアイラ島の蒸留所で、ディアジオ社が持つ蒸留所を巡るスタンプラリーは達成。なんでも、全ての蒸留所を巡った人にはプレゼントを贈呈!てなことが書いてあったのだが、この用紙を送ったところで日本までプレゼント送ってくれるとは思えないしなー、とスタンプの押された用紙を眺めていると、ザックが「俺はスコットランドから帰ってもしばらくイングランドにいるから、よければ送っておくよ」と言ってくれる。「そうかい?悪いねぇ」なんて言いながら、ザックに用紙を預けます。

(達成したスタンプラリーの用紙。最初のグレンキンチーとか懐かしすぎです)

 ポートアスケイグまでの道程で、ザックとは色々なことを話した。ウイスキー雑誌のライターでもある彼は、この旅を終えたら蒸留所巡りの本を出したいんだそうだ。ザックは「僕が本を書いたら君と写っている写真を使うよ。だから君も本を書いて、同じ写真を使って。そしたら同じ写真が使われたウイスキー本が中国語と日本語であることになる。面白いよ!」と。後日、このブログを書き始めた頃に、彼に連絡をとってこのブログのことを紹介したら「僕も本書いてるよ!」と興奮していた。当時は「サムタイム、サムウェア」と言って別れた二人の思いが、いつか結実するようなことになれば、とてもロマンチックなことだと思います。

 さて。そんなこんなでフェリー乗り場に到着。本島へ渡るザックとはここで別れて、私はジュラ島への切符を買います。

(フェリーのチケット。往復でこの料金!下手したらバスより安い!)

 ポートアスケイグからジュラ島の港であるフェオリンまではほんの5分ほどの乗船時間。まさしく渡し船といった感じであっという間にジュラに到着です。

(船室なんかもまるで無い船で、乗り込んだ車と一緒に海を渡ります)

(あっという間に到着。「welcome to Jura」)

(アイラ島を振り返ると、ちょうど本島へ渡るフェリーが到着していた)

 さて。ジュラの港から蒸留所のあるクレイグハウスまでは8マイルほど。歩けば3時間足らずというところ。バスも通っていますが、本数が少なく、この時間だと2時間は待たなくてはいけません。
 まー途中で誰か拾ってくれるだろう、と甘い考えでしばらくジュラの景色を楽しみながら歩きます。

(ジュラはとても小さな島。まるでミニチュアのジオラマのような緑が豊かな島です)

 20分も歩いた頃、後ろからやってきたおっちゃんのトラックをヒッチハイクすることに成功し、そのままクレイグハウスまで乗っけてもらいます。
 おっちゃん曰くジュラは人口が200人ほどで「人より鹿の方が多いよ」とのこと。なんとも呑気なもんである。

 おっちゃんのおかげであっという間にクレイグハウスに到着。蒸留所に顔を出すと、次のツアーは11時からとのことなので、荷物だけ置かせてもらって、その辺をふらふらすることにします。

(クレイグハウスの入り口。港からここまでは一本道なのだが、町らしい町はここが初めて。ここに至るまでは雄大な緑と、荒涼とした大地が広がっています)

 ふらふら蒸留所から出てくると、表でミニバンを止めていたおばちゃんがなにやら話しかけてくる。それもカタコトのニホンゴで。ん?と思い話を聞いてみると、なんと彼女はアイラの名物ツアーガイド、クリスティーンさんではありませんか。「Lady of the Isles」というツアー会社を運営しており、日本の雑誌などにもとりあげられることもしばしば。私も彼女とその会社の存在は知っていたのだが、ツアーガイドなんて貧乏バックパッカーには贅沢すぎるぜ!とハナから選択肢に入れていなかったのだ。それが、アイラを離れた途端、ここジュラで会うことになるとは。
 なんでも彼女は仕事中で、アイラからジュラ蒸留所へのツアーをやっているところだという。彼女のお客さんも、私と同じく11時のツアーを予約して、その辺をふらふらしているとのこと。「それではまた後で」と別れます。

 クレイグハウスはホントに小さな町です。

(蒸留所を中心に、メインロードは歩いても10分かからないくらいで縦断できてしまうほど)

(桟橋)

(海沿いを散歩していたら、大きな白鳥ががぁがぁ言いながらずんずん近づいてくる。面白いのでケータイでムービーを撮っていたら、そんな私の様子を見てかさらにどんどん近づいてきて、最後には私が後ずさりをするほど。困っていたら、海辺の家の一軒からおっちゃんが出てきて「エサだぞ!」と言ったかどうかは知らないけど、そんな感じでパンくずをまいてくれて、助かった。白鳥たちは私がエサくれると思ったんだろうな)

(白鳥の代わりに、おっちゃんと一緒に家から出てきた犬が今度はすり寄ってきた。もふもふ可愛い)

 と、そんなことをしながら時間を潰して、蒸留所ツアーの時間です!

#Isle of Jura

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