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044. アベラワー / Aberlour

2012.05.06

 クリゲラヒーを後にした私は、今後の予定を思案。次に予定しているアベラワー蒸留所は14時からのツアーを予約しているのだが、まだ午前10時にもなっていない。時間つぶしに同じ道路沿いにあるスペイサイド・クーパレッジを覗きに行ってみるも、残念ながら今日は日曜日。日曜定休で施設は閉まっている。しかし、こういうビジターアトラクションまでもが日曜日に休みなのはどういうことか。一体、平日に観光客なんか来るのか?とそんなことを考えながらも仕方が無い。そのままてくてくとアベラワーまで歩いて向かいます。
 余談ですが、この時、また後ろから鳴らされたクラクションに振り向くと、なんとこの前アルタベーン→ダフタウンまで乗せてくれた彼。確かに、彼はダフタウンに住んでいると言っていたし、毎日、奥さんが勤めているアベラワーまで車で送り迎えしている、と言っていたので、この道路を通るのは不思議じゃない。しかし、こんな短期間で、近郊とはいえ違う場所で、同じ人に会えるとは、世間の狭さを思い知る気分でした。

 クリゲラヒーからアベラワーまではバスも通っているのだが、時間もあるし節約にもなるしでてくてくと。30分ちょっとで町には到着。町の入り口には、ショートブレッドで有名なウォーカー社の工場があった。

 町をそのまま通り過ぎた町外れにアベラワー蒸留所はあります。とはいえまだ時間はたっぷりある。とりあえず場所だけを確認して町へ戻り、その辺りをふらふら。


(例のウイスキーフェスのプログラムにも載っている、有名なウイスキーバー。その名も「マッシュタン」。中には、各ビンテージのファークラスが勢揃いしていたりした)

 パブで一杯やったりひなたぼっこしたりして、なんとものんびり時間を潰して、そろそろかな、と蒸留所へ向かいます。


(ノービジターの蒸留所もまわっていると「VISITORS WELCOME」の看板が頼もしげに見える)


(すぐ脇を涼しげな小川が流れています)


(ビジターセンター兼ショップの建物の壁面には「ABERLOUR GLENLIVET」の文字が)

 中に入ってツアーの受付を済ませます。ツアー料金は12£と結構な額です。ショップを眺めたり、例のおっちゃんの奥さんとも挨拶をしたりしている間にツアーの時間になる。総勢20人近い人数が集まっており結構な大所帯。
 余談だが、ツアー開始直前に一人のおっちゃんが飛び込んできて「ツアーに参加できるかい?」「ご予約は?」「予約?してないよ」みたいなやり取りを経て、ガイドさんもなにやら確認した上で「あなたはとても幸運な人ですよ」みたいな感じで飛び込みのおっちゃんも参加させてもらえていた。

 それはさておき、ツアーはスタート。


(ビジターセンターの前にあったオブジェ。「ウシュクベーハ」の文字が)

 残念ながら、こちらの蒸留所も内部の撮影はNG。ツアーを行っているというのもあるかもしれないが、かなりきれいで整備された蒸留所という印象だった。殆ど管理もコンピュータで行っているらしく、ツアー中も職人さんがモニターを眺めながらコーヒーをすすっていた。ウォートを飲ませてくれたりウォッシュバックの中を覗かせてくれたりと、さすがに高いだけはある内容の充実したツアー。


(敷地内の様子)


(内部の撮影はNGだったが、スチルハウスだけは建物のドアを出てすぐのとこからなら撮っていいよ、と撮らせてくれた。ぴっかぴかのスチル)


(スチルの正面にはスピリットセーフが。こちらのスチルハウスも、完全にコンピュータで管理されていた)


(こんな感じでみんな写真を撮っている)

 見学の最後はウェアハウスに併設された試飲スペース。この試飲がまた豪華だった。さすが高いだけはある。


(なんと6種類も!左から、ニューポット、バーボンカスク、シェリーカスク、10年、16年、そしてアブーナ)


(ガラス越しには樽の眠るウェアハウスを眺めることが出来る)

 そして、こちらの蒸留所では、自分でボトリング出来る設備まであった。


(シェリーカスクと)


(バーボンカスクの2種類)


(購入者はこちらで栓をしてラベルを貼るところまで自分で出来る)

 一度はやってみたいと思っていたハンドフィルでのボトリングだけれど、やはり今後の旅を思って断念。試飲のグラスをちびちびやっていたのだが、そうこうするうちに、他のツアー客はさっさと部屋を出て行ってしまう。残すのはもったいない、と急いで飲んだものだから、私も部屋を出る頃にはふらふら。充実のツアーでした。

#Aberlour

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