山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。
モルトの会、テイスティングノート 2007.03.25 スタンドバーにて
今月のお題は、「グレンタレット」である。
スコットランド最古の蒸留所として有名であるが、タウザーをご存知の方も多いのではないだろうか。
ハウススタイルとしては、青リンゴ系のフルーツで、ライトかつ爽やかといった印象がある。オフィシャルボトルではライトなものが多いと思うが、ボトラーズものではどうであろうか。
さて、今回の5本を紹介しよう。
***[NO.1] SMWS 16.28 グレンタレット 1988-2005 16年 50.1% ***
(香り)トップノートは上品でドライ、香りの立ちの遅い方である。しばらくすると軽くフルーツが香ってくる、梨系。奥にいがいがしているのは、軽いピートであろう。
わずかにタクアン香がするが、シェリー樽由来のものであろうか。さらに時間をおけば甘さやバニラも感じることができる。酸味もバランスして香る。
(味)酸味を基調とする味。素晴らしくウッディーでフルーティー。控えめな熟成を堪能できる。
***[NO.2] ウイスキーエクスチェンジ グレンタレット 1978-2005 27年 49.9% ***
(香り)ドライかつ軽くフルーティー。わずかなタクアン香と弱いピート。しばらくグラスを回していると麦芽由来の風味とともに甘味が漂ってくる、。
(味)やはりドライかつフルーティー、味にピートは感じられない。ミディアムボディー。
***[NO.3] ブラッカダー ローカスク グレンタレット 1978-2005 27年 50.1% ***
(香り)まったりとふくよか。ミルキーな丸みがこころを落ち着かせてくれる。さらに少しの酸味と包まれるような木の香り。
(味) 軽いフルーツのあじわい、梨系。じつにさわやかな梨である。
***[NO.4] ウイスキーエクスチェンジ グレンタレット 1978-2006 28年 48.7% ***
(香り) 軽い酸味、ほんのわずかなタクアン、リフィルシェリーか。しだいに香りは開いてきてじつに華やかになってくる、青空のようだ。フルーツの香りも濃い、ブドウ系のフルーツである。
熟成由来のウッディー香りもすばらしい。かすかにフェノールを感じる。
(味)フルーティーではあるが意外にからい。味では梨系のフルーツである。ウッディーな含み香はやはり熟成由来のものか。
***[NO.5] キングスバリー グレンタレット バーボン 1980-2097 16年 54.5% ***
(香り)花の香りと、まったりとしたふくよかさが同居する。ミルキーな香りはホッとする種類のものだ。
ややアルコール感があり、砂糖水を感じるのは若さからか。しだいにバニラ香が広がってくる、バーボン樽由来であろう。
(味)ドライで口の中がジンジンとする。ブドウ系のフルーツ。やや単調なあじわい。
#Tasting Note