福島第一原発の事故前からあなたもわたしもずっと2000ベクレル以上内部被曝しているのになぁと思うKWC企画世話人です。
関西でも伊藤ハムがセシウム137を含む稲わらを食べた牛を贈答用のハムに加工していたというニュースが流れました。
基本的に、政府もマスコミもあまり信用できないと思っているのですが、特に、被害ばかりを誇張しがちで不安を煽る報道で視聴率や販売部数を稼ごうとするマスコミが情報源としては最もあやしいと普段から感じています。
そんなわたしが書くことだということを前提にお読みください。
セシウムは半減期130年だから一度食べちゃうとなかなか排出されないのでずっと体の中にいると思っている方はいらっしゃいますか?
まずはここから行きましょう。
セシウムは周期律表では一番左に書かれていて、カリウムと同じ仲間です。ということでカリウムと化学的性質がよく似ていて、体内ではカリウムと置き換わるようにして存在します。そして、元々のカリウムが体内から腎臓を通って体外へでるようにセシウムも同じように体外へ出ていきます。このサイクルには幅があって、セシウムの場合は100~200日とされています。3~6ヶ月ちょっとで体外へでていくものだということです。
いま問題になっている牛のセシウム137の放射線量は1キロあたり2300ベクレルということで、暫定基準値の1キロあたり500ベクレルの4倍超だと騒いでいるわけです。
では、この牛を1キロ食べますか? わたしならお腹一杯食べても200グラムぐらいでしょう。ということは、2300x200/1000=460ベクレルの内部被曝することになります。これってすごいことになる数字でしょうか?
わたしたちの体には、体重1kgあたり約0.2%のカリウムを含みます。そして、このカリウムは体内のナトリウム濃度調整や水分調整のための必須のミネラルなのです。通常のカリウムは原子量39ですが、放射性同位元素である原子量40のカリウム40というのが自然界でカリウム全体の0.01172%だけ存在しています。そして、普通の食物から体に取り込まれ、これは回避することはできません。細かな計算は示しませんが、この自然に存在しているカリウム40のおかげで体重40キロの方で約2500ベクレル、体重60キロの方で約3800ベクレル、体重80キロの方なら約5100ベクレルの内部被曝をします。
セシウム137なら半年すれば体から出ていってくれますが、このカリウム40は自然に存在していますから、一部が体の外に出ても食べ物から普通に供給されますので、体内でその量が変わることはありません。極々自然に内部被曝は起こっているのです。
人類というか哺乳類というか私たち動物は、長いこと自然の放射性同位元素がある環境で過ごしてきたので、放射線が細胞を傷つけても修復させる機能を体のなかに持っています。なので少量であれば、あまり心配しなくてもよさそうです。
継続的に1キロ当たり2300ベクレルのお肉をずっと食べ続ければ、なにか問題が起きるかもしれませんが、件のお肉をすこしばかり食べたからといって、なにか問題が起こるとは思えません。
かなりの量が流通していたらしいので、ひょっとしたらセシウム137を含むお肉を食べちゃったかもしれませんよね。でも、もう流通はしないでしょうし、今後は食べ続けないならあんまり心配しなくて大丈夫そうです。
それは牛も同じこと。彼らもわたしたちと同じ哺乳類ですから、同じようにセシウムを100~200日で体外に排出するのです。農家の方々がセシウムを含まないエサをきちんと手当できるように行政がしっかりすれば、その半年後には今セシウム137が検出された地域の牛も食べられるようになるのです(すでにお肉になったものは半年待ってもだめ)。
まずは、消費者を安心させるためにもセシウム137を含むお肉は流通させないこと、そして、農家の方々から生きる糧を奪わないためにも、セシウムで汚染されたエサを食べさせなくてもすむような飼料の手配をすることが必要になりましょう。
そういうことを主張するようなマスコミであってほしいし、それがすぐにできるような政府であってほしいと願うばかりです(ただ、一度もこのような願いがかなったことがないのが悲しい)。
#徒然日記