安すぎるアルコール販売がスコットランド国民の健康を害しているのだという論法で導入されようとしているアルコール最低価格法案のニュースを見つけたKWC企画世話人です。
まず、スコットランド政府の健康相が表明したのは
”アルコール単位あたり45ペンスを最低販売価格とする”
(1リットル当たり、1%当たり45ペンス)
というものでした。
通常の700ml=0.7リットル、アルコール度数40%のブレンディドウイスキーだと、
0.7x40x0.45=12.6ポンド
になります。
スコットランドでは、このニュースとともに、これを適用した場合に予想される価格変化が下記URLにもでています。
http://www.scotsman.com/alcoholandbingedrinking/Minimum-price-for-alcohol-will.6508657.jp
どうやら、安い製品が狙い撃ちされていて、同じアルコール度数の製品でも、これまで安く販売されていたものの価格を引き上げようという作戦のようです。
さて、これには、さっそく業界の反対があります。
まず、スコッチウイスキー協会は、この法案はEU法に違反しているとして、大々的に反対を表明しました(下記URL参照)。
http://www.scotch-whisky.org.uk/swa/files/Minimumpricenamed910.pdf
先程計算した、アルコール度数40%、700mlのブレンディドの平均価格が10.85ポンドであり、12.6ポンドでは実質的に値上げとなって、売上を8%下げるだろうと予測しています。
さらに、この法案はEU法に適合しないと指摘した上で、同じ効果を上げるなら、酒税を守らずにアルコール販売することを禁止するだけで良いと提案しているのです(これを読む限り、スコットランドでは、酒税以下の価格でアルコールを売っている例もあるみたいです)。
今後、この「アルコール最低価格法案」がどうあるかはわかりませんが、動向に注意していきたいと思います。
#その他