身なりや言葉遣いで人を判断してはいけないという親の教えをかみしめているKWC企画世話人です。
とある夜&とあるバー、わたしは大きくはないカウンターの端っこに腰掛けていた。
お客さんが少なく、カウンターの反対の端に座っているカップルの声が聞こえた。
男性がお手洗いに立った合間に、女性がマスターに注文していた。
「ラフロイグとアードベッグの違いが・・・・」と聞こえ、確認したわけではないがわたしの左耳は急に大きくなり、より小さな音が拾えるように感度が上がった。
「わたし、ポートエレンが好きなんです。」
声の感じも話し方も、テレビで見る小倉優子(漢字があっているかどうか自信がないが)にそっくりなその女性から発せられた言葉で、わたしの左耳ばかりでなく、右耳も急激に大きくなり、次にマスターが何を言うのかが聞こえるような感度になった。
「いま、うちにあるポートエレンは、これとこれとこれとこれ」
う~む、さすがマスター沢山もっているなぁと内心驚嘆。
「こちらはシェリーカスクとなっております」
「シェリーカスク!わたしシェリーカスクが基本好きなんです」(あくまで小倉優子ふう)
「これいただきまぁす」(あくまでもあくまでも小倉優子ふう)
を~すごい。
あ~もっとこの小倉優子ふうの女性が何を語るか聞きたいと思ったところで、わたしの両耳が象も真っ青ぐらいに大きくなったのを、神様がたしなめるために送り込まれた上品そうな老齢の二人のお客がお店にこられて、我に帰った。
「マスター、お勘定」
人は見かけによらない&見かけで判断してはいけない。
ひょっとしたらスーパーモルト通だったのかもしれない。
# 写真は我が家にある唯一のポートエレン。
#徒然日記