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イニエスタとハルケ そして セルヒオ・ラモスとプエルタ

ワールドカップの決勝戦と優勝セレモニーで気になることがあったKWC企画世話人です。

イニエスタがワールドカップ決勝でゴールを決めたあと、イエローカード覚悟で、ユニフォームを脱いだ。その下のシャツには、「ダニ・ハルケ いつも一緒だ」というスペイン語が書かれていました。U21代表で一緒に過ごし、A代表に選ばれようかという時期に、そして、もうすぐ子供が生まれようとしていた時期になくなった友人のためのメッセージでした。

ダニ・ハルケは、昨年夏に中村俊輔が移籍したエスパニョールのキャプテンで、26歳の若さで急性心不全でキャンプ中に亡くなった選手。もうすぐ生まれてくる子供を楽しみにしていたのに。

そして、セルヒオ・ラモスは、3年前試合中に倒れて亡くなった21歳のプエルタの顔写真と彼へのメッセージをシャツに書いていたそうです。セルヒオ・ラモスはユーロ2008でスペインが優勝したときも彼の顔写真いりのTシャツに、いつも一緒だと書いて、優勝記念写真におさまっていて、今回も同じようにしたのです。

プエルタは、セビージャに所属していた選手で、試合中に倒れて、一旦意識は戻ったものの、運ばれた病院でなくなりました。

今でも、彼の背番号16は空番号です。彼の息子がセビージャに入るまでは空番号にすると決めたのだそうです。そして、セビージャのスタジアムでは、今でも前半16分になると彼の応援歌を歌います。

プエルタも若くして父親になる寸前に亡くなりました。彼の追悼試合のセレモニーで、観客と選手達が、何度も何度も「プエルーター」と声を揃えて叫び、スタジアムに「プエルーター」という人間の声しかしなかった映像を思い出しました。

イニエスタとセルヒオ・ラモスは、沢山の思いを残したまま逝ってしまった友人に、自分の思いを伝えたかったのでしょう。

自分のためだけでなく、誰かのためにも勝ちたかった思いがスペインを優勝させたのかもと感じました。

十分におっちゃんなわたしは、イニエスタとセルヒオ・ラモスの記事を読んで、涙腺が緩んでしまったのでした。

#徒然日記

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