及位という普通の人は読めない地名を持つ山形県の生まれのKWC企画世話人です。
スコットランドの蒸留所名にも読めない蒸留所名があります。Glen Garioch や Auchroisk などはその代表的な例でしょう。ちょっとだけ注意が必要なのは、Auchroisk と Garioch は地名でも Glen Garioch は地名ではないことかも。
地名は地元の人に聞けば、その読み方がたいていの場合わかります。なら、聞こうと思ってスコットランドに出かけたことがある酔狂な(?)KWC企画世話人だったりします。
まず Glen Garioch から。この写真は2006年に撮りました。
スコットレイルの特急車両に乗ったとき、検札に来た車掌さんに地図にある”Garioch”を指差し、この地名は何て読むの?と聞きました。”ギャリオッホ(ホはのどの奥からだすような音)”と聞こえるように、読んでくれました。同じように、エジンバラにあるSMWSのバーテンダーのおひとりもそんな感じで発音してくれました。ついでに、クレイゲラヒのB&Bのおばちゃんも同じようにギャリオッホと聞こえるように発音してくれました。
んじゃこれはギリーじゃなくてギャリオッホか?と思いきや事態は急変します。アバディーンの観光案内所の方は「それはギリーよ」ときっぱり。最後に Glen Garioch 蒸留所のガイドに尋ねてやっとすっきりしたのは、Aberbeen や Garioch があるスコットランド北東地域の方言では Garioch をギリーのように発音するということだったのです。
つまり、地元人はギリーと呼び、他の地域の方々は実はギャリオッホと読むのが普通だというわけです。
んで、こんなんだったら日本でも東北にはよくあるわけです。わたしの田舎には「大平」と書いて世間的には「おおだい」と呼ばれる地名があります。でも、地元人は「おんでぇ」と呼ぶのです。だからとって、うちの田舎の人々は「大平」とかいて「おんでぇ」と読むと自分から主張したりはしないだろうなとも思ったり。
地名とはなんだろうと考えさせられた Glen Garioch でした。
Auchroiskはちょっと事情が違うのでまた明日。
# 「及位」は「のぞき」と読みます。
#蒸留所