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Tamdhu 1958/2000 40.8% HB

tamdhu1958


【速】 タムデュー Tamdhu 42yo 1958/2000 (40.8%, Hart Brothers) 2000


【ファースト】:やや薄い琥珀 干し柿  アルコール程よい  芋ようかん 
レーズン  ラムレーズン  ローズ   オイリーさ控えめ  時間をおくと花の蜜のよう

【ミドル】:シロップコーティング  イチゴはさほど強くはない 
ボディはバルーンのように膨らんだ後、時間をかけて舌へしみ込んでいく

【フィニッシュ】:鼻抜けしっかり
返りも良好 杏 干し柿 度数以上のフィニッシュ感  グレープフルーツの酸味   

ヒデ麻呂氏主催の「タムデューを飲もう」提供ボトル。

ハートブラザーズ1958/2000。42年熟成。カスクストレングスにて40.8度。

8本の稀少な歴代タムデューをテイスティングすることが出来ましたが、特に香り~ミドルにかけて「華やかさ」が際立っていたボトルです。

古くから使用率の高かったシェリー樽の印象がストレートに感じられ、長期熟成と相まって杏からラムレーズン、薔薇のようなニュアンスがあります。一方違ったベクトルでも蒸かしたサツマイモ~芋ようかんのような甘い炭水化物系の香りがしっかり。

ボディの膨らみも他と比較しても顕著で、バルーン状に口腔内で広がったあと染みこんでいくよう。

OB15年セラミックと比較するとややおとなしいフィニッシュといえますが、それまでの印象から予想していたよりもずっとしっかりとした鼻抜けで、杏や干した柿のようなフレーバーが抜けていきました。

このあたりがタムデューの真骨頂と言えそうです。

やはり40.8度のアルコール度数であっても、42年もの長期熟成を経て、加水されずに瓶詰めされたからこその輪郭があります。

儚さを称えるタムデューにあって、奥ゆかしくも華やかなキャラクター。

とても価値あるボトリングだと思います。


サラディン・ボックス・システム

収穫したばかりの大麦には22%程度の水分が含まれているが、これを種子を休眠状態にさせないよう、水分が12%になる程度まで乾燥させる(これにより保存に耐えられるようになる)。そして8週間保存。

保存期間が終了すると大麦は浸麦タンクに移され、最高60時間水に浸される。ここで大麦は45%の水分を含む。

水を交換してコンプレッサーにより空気を送り込み、ジャグジーバスのようにして大麦を攪拌する。

次に大麦が入った液体をサラディン・ボックスに注ぎ入れる。サラディン・ボックスの名前は発明者のフランス人にちなむ。この箱は細かい穴が開いており、ここに液を流しいれると水だけが排出され、水分を多く含んだ大麦が床上に残る。フロアモルティングではこの水分を含んだ大麦を石の床に撒いて発芽させたため、フロアの名前が付いた。

その後の発芽の過程でもサラディン・ボックスにおいて、大麦の乾燥・発芽・換気が行われる。

タムデューは現在もサラディンボックスを利用したモルティングで、麦芽自給率100%。

1999年にエドリントングループ傘下となりましたが、マッカランやグレンロセスなどグループ内の他の蒸溜所が必要とする麦芽量の約30%を供給。(毎年16000トンの大麦を原料に14000トンの麦芽を生成)

マッカランの繁栄を支える影の立役者と言われ、ダンヒル、フェイマスグラウス等の原酒でもあります。

Tamdhu1.JPG

#タムデュー

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