GLENDRONACH(グレンドロナック8年)
Aged 8years
700ml 59.9%
Distilled: 2002/7/24
Bottled: 2010/8
Cask No; 752
Cask type; Bourbon
価格:7000円程度
オススメ度(4)
☆☆☆☆
香り:クリーン、アルコールの裏からレモンピールやバニラ、青いバナナ、生の栗、冷めたトースト、
ややナッティーで少しワックスのようなフレーバーも感じる。スパイシーで鼻への刺激が強い。
加水で刺激が弱まり、バニラ系で植物質、ニューポットっぽさが若干あるスウィートさ。
味:口当りはレモンのような酸味、ニューポット質な刺激、麦と生木のフレーバー、樽の影響はまり受けていないようだ。
酒質はややオイリーで少量の蜂蜜、溶剤、中間から後半にかけて出てくるスパイスの刺激は心地よい。
余韻はスパイシーで麦とレモン、ニューポット質な甘さ。少しツンとしたアルコール感が鼻に抜ける。
若さゆえの勢いと度数ゆえのパワフルさがあるが、余韻はあまり長く無くすっきりとしている。
今後の成長の可能性は感じられるが、まだまだ時間が必要。また、加水で甘さが強調されて飲みやすくなるため、ストレートに引っかかりを覚えたら加水がオススメ。
コメント:だいぶ時間が経ってしまいましたが、ぼちぼち国内発売ということで、
先月のモダンモルトウィスキーの、特別講座にていただいたグレンドロナックのバーボンカスクです。
マッカランからバーボンカスクモノが出たように、ついにドロナックのオフィシャルからもバーボンが出たか・・・というのが率直な印象。
味は・・・テイスティングのとおり若いです、ドロナックは熟成速度が速いというハナシもありましたが、このカスクに関しては分相応。
バランスという点では破綻しているわけではありませんが、あと10年くらい時間がほしいところだなぁというのが率直な感想です。
ただ、焼酎やウォッカとか好きな人なら、ストレートもそうですが加水で美味しくいただけるんじゃないかなーとも思います。
ちなみに、このドロナック2002/2010バーボンバレルに使われているバーボンのメーカーは、ジャックダニエルだそうです。
(ジャックダニエルは一般的にテネシーウィスキーと言われていますが、連邦アルコール法上はバーボン区分です。)
モダンモルトでウィスク・イーのブースに居た、ディスティラリーマネージャーのアラン・マコノキー(Alan McConnochie)氏に質問してみたところ、
ただのウィスキー好きと思われたのか、ジャックの件も含めて教えてくれたました。
興味深い内容もあったので、私のつたない英語での会話を、つたない英語力で適当に訳したモノをUPなのです。
以下、会話ダイジェスト(アランさんのコメントは雰囲気でフレンドリーに訳していますw)
くりりん(以下、く)「すいません、さっき講義に参加していたんですが、いくつか質問していいでしょうか」
アラン(以下、ア)「いいよ、何でも聞いてくれ」
く「グレンドロナック2002(8年)バーボンバレル、あれは非常に興味深いモノでしたが、どこのバーボンメーカーの樽を使っているんですか?」
ア「ジャックダニエルだ」
く「ジャックダニエル!?ということはベンリアックもですか?」
ア「一部はそうだ、ここにあるベンリアックの特別なボトルたちは飲んだか?」
(ウィスク・イーのブースにある、ベンリアックのオフィシャル・ビンテージ・カスクを指して)
く「ええ、だいたい飲みました。1975が良かったですね」
ア「そうか、これは・・・(ボトルを指してアツく語られていたが、この辺ちょっと聞き取れず)・・・。非常に多様なフレーバーがある、実に素晴らしいものだ。グレンドロナックもこのように多くのボトルをリリースしていく」
く「つまり、シェリーだけではなくなるということですか?」
(特別講座では、現在のグレンドロナックの貯蔵はシェリーカスク90%、バーボンカスクとその他で10%ということだった。)
ア「そうだ、様々なタイプのカスクをリリースしていく予定だ」
く「ありがとうございます。最後にもう1点だけ質問させてください。このグレンドロナック2002バーボンカスクに使われている樽は、ファーストフィルですか?」
ア「そうだ、ファーストフィルだ、ベンリアックもそうだが我々はファーストフィルしか使わない」
く「ありがとうございました。」
余談ですが、ジャックダニエルのカスクといえばグレンモーレンジが思い浮かびますが、
今回のドロナック2002の味のベクトルはまったく違うモノに仕上がっているように思います。この辺が酒質の差なのかもしれません。
#グレンドロナック