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NO. 1 HANYU 1990 (No. 9511)


The Number One Drinks Companyのジャパニーズウイスキーが、
最近は国内でも流通するようになったので、早速購入♪

羽生のシングルモルト、ミズナラウッドフィニッシュ(1990〜2007年)
Cask No. #9511、55.5%、ボトル数 374本、£95。

なお、ウイスキーマニアックスのウッドフィニッシ部門で世界一になったのは
同じThe Number One Drinks Companyの羽生ミズナラウッドフィニッシュでも
これとは樽違いの、Cask No. 9501(1988年)の物です。

オフィシャルコメント
Nose:
Offers attractive floral characteristics, with malt and fresh fruits,
plus an exotic hint of sandalwood.
The addition of water releases darker, smokier notes.
魅力的な花の特徴、 モルトとフレッシュフルーツ、
エキゾチックなビャクダンを暗示している。
重い水やスモーキーな香りを加えた様。

Palate:
Sweet and comparatively syrupy; apple pie and custard, with more spicy,
citric elements emerging after dilution.
甘くて比較的シロップのよう、スパイシーなアップルパイとカスタード、
加水でクエン酸の要素。

Finish:
Lengthy and pleasantly dry. Ultimately slightly herbal. GAVIN SMITH
長くて心地よくドライ。 最終的にわずかにハーブ。

香り
まず、直火蒸溜原酒が美味く熟成したなっていう感じの
フローラルで華やかなエステルが香り立つ。
そしてウッディな熟成感の中に、リンゴ飴、べっ甲飴、バナナマフィン、熟した梨、
ミルクチョコレート、熟したゴーヤの甘い赤い種。
しっかりした甘さをエステルが確実に包んでいて心地よい。

さらに(顎や口の前程度まで)遠くかざして香ると、鉄分のミネラルを多く含んだ水と、
長熟ミズナラ特有の伽羅香をしっかり感じる事ができる。
9ヶ月のフィニッシュだけでこの香りを出したとは驚き。

味わい
まずはピリリとスパイスが口の中をしっかり刺激し、
次第にアンコ(小豆の砂糖煮)や杏子の甘味を感じ、
やがて「仁」(果物の種の中の柔らかい部分)の渋味に変わって行く。
甘い饅頭にスパイスを乗せてオーブンで焼いたかの様。

加水後の味わい
香りに白州の様な透明感と軽いスモークが引き立つ。
味わいはスパイスが衰えず支配しつつも、ややビターで酸味のあるフルーツ
(何だろう、甘くないキウイ?パイナップル?)を感じられる。

後味
香りだけを楽しんだ後は鼻の粘膜にしっかりモルトのエキスがこびりつく。
飲んで楽しんだ後のフィニッシュは、琵琶の皮や、柿を食べた後味が、
ハーブと共に適度に続く。

総評
香り方を変えただけで違った楽しみがあり、
ミズナラ特有の香りをしっかり楽しめるのは久しぶりで嬉し楽しい。
このモルトは飲む前に時間をかけて香りをしっかり楽しむべきで、
そうする事で得られる香りだけのフィニッシュも中々の趣がある。
兎に角、香りが良いので、味わいの持つ美味しさの評価を忘れてしまいそう。

その後、友人にも感想を聞いた所「ピートが効いている」と聞かされ、
再度飲むとしっかりしたピートを感じた。
ピーティーなモルトを得意としない僕だけに、
ピート感を素で無視してしまっていたみたいで、
その後は終始、ピートに支配された味わいを感じる様になった。

でも、それはそれで趣があって、スモーキーなミズナラ香!を楽しめます♪
よっ、一番屋!!!

#羽生(ichiro’s)

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