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2003タイガース優勝記念ウイスキー


以前、紹介したマルスの2003年阪神タイガース優勝記念ウイスキー
「VICTORY ROAD」、何気なく開けて飲む事に♪

このモルトはマルスのピュアモルトウイスキーで、
MALTAGE 8年と同じ様に、本坊酒造が蒸溜したモルトのみを使用している。

また本坊酒造は鹿児島、山梨、長野の3箇所にて蒸溜所を開設し、
稼働していたことから、MALTAGE 8年の様に
本坊酒造が国内で蒸溜したモルトのみを使用していながらも
1箇所の蒸溜所では無いため、シングルモルトとは言えないのが歯がゆい。

でも海外からの輸入原酒をヴァッティングしていないのだから、
素直に「ジャパニーズモルト」と呼べるのは嬉しい。

さて、このモルトは信州工場のモルトは含まれておらず、
山梨工場で蒸溜したモルトを使用しているが、ピュアモルト表記をしているので、
もしかしたら薩摩で蒸溜したモルトも含まれているのかもしれない。

そしてアルコール度数は、プライベートボトルでも43度が中心である中、
このモルトはオフィシャルのMALT GALLERYと同じ58度というのは嬉しい。

香り
マルス特有の重いフルーツ(甘酸っぱい葡萄、マンゴー、パイナップル、
グレープフルーツ、真新しい畳、アカシアのハチミツ)が、ギュッと凝縮した感じ。
ピート由来か?ツーンと尖った酸味。
桧の様に軽やかで爽やかな木香。市販の低温殺菌ミルク。
心地よい隠し味程度のサルファーが良い効果をもたらしていて、
全体的な印象がジャパニーズではない。
フルーティーで軽いサルファーのダラスデューの様なイメージ。

味わい
軽いピートと桧の香を感じた後に、
ギュッと押し寄せてくる甘味はシェリー樽原酒のそれで、
黒砂糖、カシス、パイナップル。
軽いブルーベリーガムのエステルとサルファー、
さらにタンニンもしっかり乗っている。
最後に鼻から抜ける渋味が暖かくドライで快い。

加水後の味わい
ビターコーヒーの渋味が出てきて、全部をさらって行く。
フルーツも甘味もウッディも感じられなくなってしまった。
また、白ワインのコルクの様なカビ臭さを、わずかだが感じ取れる。

後味
新樽で熟成したモルトと同じ様な、深く渋い木の香りがしっかりと残り、
どこかスッキリとしたミントの、爽やかさも合わせ持っている。

総評
モルトギャラリー1985(甘くウッディで熟々)のイメージで飲んだのだが、
意外にドライで大人のニュアンスを持った熟成をしていた。
舌触りが硬く、硬水や牛乳の様な印象なのは
駒ヶ岳と山梨の仕込み水の違いなのだろうか?


ウイスキーの中で胴上げされる星野監督。


ボトルは木箱と巾着に入れられていて、まるで宝物みたい。


きっと阪神タイガースファンには垂涎の逸品ですよね。

#マルス(本坊酒造)

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