気付けば、今年も残り僅か。
いや~早いものですね~!
月日が経つのは、本当にあっという間。
何だか年齢を重ねるごとに加速度的なスピードで日々が流れていく気がするのは、きっと僕だけじゃないですよね!?
そんな年の瀬も近づく今日この頃。
まさかの、今年の私的総合アワードにノミネートされそうなモノが登場!!
春に飲めなかったので感動も倍増ってもんです♪
1969 40年
ゴードン&マクファイル
蒸留年:1969年
瓶詰年:2009年
ファースト・フィル・シェリー 46%
・・・参りました。
何でしょうかコレは。
美味すぎるじゃないですか。
言葉が見つからないじゃないですか。
暫しの絶句と、「・・・・・・すごい・・・!!」と独り言。
【色】
濃い紅茶かミルクチョコ色。深い。
【香り】
ゆっくりと確実にグラスから溢れる芳香。
弾力感のある粘り気を帯びた香り。
完熟リンゴ、薄い黒蜜、ラムレーズン。
フワッと広がるアルコール感が、深い熟成感の中に程よい爽やかさとキレを感じさせてくれます。麦の香りが驚くほど豊かですね。
ベリー系のタルトかパイ。
【味わい】
しっとりと滑らかで、全くクセやイヤミの無い口当たり。
ラムレーズン、オレンジマーマレード。薄いキャラメル、アーモンドのよう。
紅茶葉のような風味と麦チョコっぽさも。
初め思った以上に軽やかな印象でしたが、徐々に厚みを感じてきます。
ここに穏やかで上品な佇まいと、筋の通った存在感が見えてきます。
【フィニッシュ】
鼻に抜けるベリー系を伴った豊かな麦汁感が印象的。
決して力強い刺激を感じるわけではないのですが、しっかりと口中に残る膨らみのある余韻。
そうか、これこそ"ザ・マッカラン"なのですね。
驚きはしませんでした。衝撃的な刺激もありませんでした。
純粋に美味いです。
静かに、ただ絶対的に"其処に在る"美味さ。
これ以上、何も書くことは無いのですが、最後に書きながら思い出した詩を。
「交感」 Correspondances
自然は荘厳な寺院のようだ
列柱は厳かな言葉をおりなし
人は柱の間を静かに歩む
象徴の森をゆくが如くに遠くから響き来るこだまのように
暗然として深い調和のなかに
夜の闇 昼の光のように果てしなく
五感のすべてが反響する嬰児の肉のような鮮烈な匂い
オーボエのようにやさしく 草原のように青く
甘酸っぱく 豊かに勝ち誇った匂い無限へと広がりゆく力をもって
琥珀 麝香 安息香の匂いが
知性と感性の共感を奏でるボードレール 『悪の華』(壺齋散人訳 「壺齋閑話」より)
#マッカラン #スペイサイド