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スプリングバンク飲み比べ

今回の飲み比べは「スプリングバンク」をお届けします。
ウイスキー・マガジン・ライブ2009でマスタークラスを受講してから、
勝手に身近に感じている蒸留所です(笑)

ラベルデザインも一新され、シンプルでビビッドな配色になりましたよね。
個人的に、オフィシャルのスタンダードはパワフルでインパクトがある一方で、バランスの良い印象。ボトラーズの方は、総じて刺激的な気がします。

今回は4種類。どれもオフィシャルです。
個性的な1本も含まれていて、オフィシャル揃いながら、とても楽しい飲み比べでした。






写真右から

 ・スプリングバンク 10年
 ・スプリングバンク 175周年記念ボトル 12年
 ・スプリングバンク ラムウッド16年
 ・スプリングバンク 100プルーフ 10年

スプリングバンク 10年

ラベルがリニューアルされた現行品。
というわけで、普通のスプリングバンクです。
エレガントな味わい、塩っぽさ、スパイシーさを確認。
「まずは、ここから…」ですね。

スプリングバンク 175周年記念ボトル 12年

フルーティかつフローラルな香りが上品さを感じさせ、ややオイリーで穀物香の豊かさが素朴さと力強さを感じさせる1杯。塩っぽさは、海水というよりもオレンジの皮の酸味や渋みに近いような気もして、それほどに柑橘系の強い風味を感じます。
キャラメルやバターのような味わいと酸味と合わさって、まるでレーズンのよう。
「甘酸っぱい」が最も的確でしょうか。ナシのみずみずしさ、ナッツ、フレッシュ。
やがて舌先に厚みのあるスパイシーな刺激が絡みついてきます。
フィニッシュが長いですね。グイグイ引っ張られるような余韻です。
非常に複雑。様々な表情があります。

スプリングバンク ラムウッド 16年

カスクストレングス、バーボン樽で8年、さらにデメララ・ラム樽で後熟。
今回の飲み比べで、最も個性的な1杯。
バターとレモンの甘くフレッシュな香りが印象的です。口中に、フルーツケーキのような甘さとヨーグルトのような酸味を感じます。香りと飲み口は軽やかだったのですが、徐々に蜂蜜、続いてキャラメルやレーズンの甘さが広がります。かといって、こってりとした甘さではないんですよね。
スルッと口に入って、口の中でポンポンと跳ねるような軽い刺激。
少し草のような青臭さを感じました。

スプリングバンク 100プルーフ

プルーフとはアルコール度数を示す単位で、1プルーフ=5.7度。つまり、このボトルは57度で、モルトの持つ個性が最大限に引き出される(とされる)度数なわけです。
え~っと、スタンダードと同じ10年なのに、何でこんなにも違うのでしょうか!?
特にフローラルな香りと、フルーティーな甘さの広がり方は素晴らしいですね。
非常に厚みのある味わい、アプリコットのドライフルーツ、リンゴの種に近い部分の酸味。
少し粉っぽいスモーク感がありますが、ザラつきやイガイガ感はありません。
厚みはあるのに重たくはないのが印象的。

個人的には、「175周年」と「100プルーフ」が美味かったですね。
比較的お目にかかりやすい4本で、飲み比べもしやすいでしょう。
それにしても、「ラムウッド」…。
マガジンライブでも試飲したんですけどね~。
こうして、ゆっくりと飲んでみると全然違いますね。
やっぱり、ああいった試飲会で、味の違いを自分なりに把握するのは、よほどの経験を積まないといけないんだと思わずにはいられませんでした。

まだまだ修業中。これからも修業中…たぶん死ぬまで…!?

#スプリングバンク #キャンベルタウン

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