2012.06.05
さて、キャンベルタウンにて現役稼働中の3蒸留所の紹介は終わったので、少しだけキャンベルタウン散策の様子も。
(散策のお供は、ケイデンヘッドのウイスキーショップで見せてもらったオールド・ディスティラリー・マップです。因みに黄色いのが稼働中の3蒸留所。赤が、かつて蒸留所があった場所で、水色は"おそらく"あったと考えられている場所。それとは別に、青色の3つが、名前だけ伝わっているけどどこにあったかは見当もつかない、という蒸留所)
計37もの蒸留所名が書かれたこの地図はホントに興味深い。現役の3つをのぞいた蒸留所は、どれも聞いたこともないものばかり。名前と一緒に稼働していた年代も書かれているのだが、大抵は1800年代前半に創業、1900年代の前半までには閉鎖をしている。最も新しく閉鎖した蒸留所は1934年に閉鎖されたリークラカン(Rieclachan)蒸留所。しかし、近年復活を果たしたグレンガイル蒸留所も、復活する前の閉鎖は1925年となっているので、それを考えると、今後この地図に載っているロスト・ディスティラリーが復活する可能性がゼロってわけでもなさそうで、なんともわくわくする話であります。
というわけで、かつては蒸留所だらけだったキャンベルタウン。町のあちらこちらに、その名残のようなものを発見することが出来ます。
(これは明らかにパゴタ屋根の名残!)
(くすんだ黒壁もいい味出してます。現在はバス会社?の駐車場??)
(こちらのテスコもなにやら怪しい雰囲気。地図上でも蒸留所のマークがついているし、その施設の一部を改装したテスコ?なのかな?)
(こちらの茶色い建物は何かというと…)
(こちらはスプリングバンク蒸留所のモルティングフロア。窓も開け放たれており、外からものぞくことが出来る。かなり通気性のよい印象です)
(町を見下ろす丘から。湾に沿って町が輪っか状に広がっているのが分かる。小さな町で、少し離れると緑の丘が悠然と広がっている)
しばらく地図を見ながらふらふらとしますが、そろそろいいかな、と思い、グレンスコシアでおっちゃんが教えてくれた、モルトがたくさん揃うというパブ、アードシールホテルへ向かいます。
(どーん)
なるほど。おっちゃんが紹介してくれた通り、たくさんモルトが揃っている。エールをハーフパイントと、折角なのでスコシアのスタンダード12年をいただきます。
店に入るなり、タイミングよく雨も降ってきた。こりゃしばらく止みそうも無いな、と雨宿りついでにことさらゆっくりとグラスを傾けながら、お店のおばちゃんと世間話。「グレンスコシアで働いてるジムっておっちゃん知ってる?彼に紹介されてきたんだ」と言うと「あぁ知ってるよ。蒸留所見学できたのかい?」と少し驚いたように目を丸くしていた。「少しだけね」と言葉を濁しながらも、にやにやして過ごします。
そんなこんなで、雨の中ゆっくりとウイスキーを飲んだところでキャンベルタウン散策は終了。小さな町ですが、パブもたくさんあり、ウイスキーの歴史を抜きにしても中々に魅力的な町でした。
(なんとなくで入った古本屋。「ウイスキーを使った料理」みたいな料理本があって、買って帰ろうかしばらく悩んでいた。まったく買えばよかったなと思うことばかりです)
(もう一軒寄ったパブ。おっちゃんがテレビに流れるクイズ番組を見ながら「答えはBだろ、B!」みたいにバーマンのおっちゃんと楽しそうにしていた)