2012.05.08
疲労と酒酔いで宿に帰るなり泥のように眠った翌日。移動日のこの日は大きな荷物を持ってハイランダーインをチェックアウト。ダンカンさんからも「また来てくれよー」みたいにお見送りしてもらって、向かうは昨日のうちに予約しておいたマッカラン蒸留所です。スペイサイドの蒸留所といえば、真っ先にこちらを思い浮かべる方も多いのではないかというほど、ご存知、シングルモルトのロールスロイスを生み出している蒸留所です。
(スペイ川にかかる橋。なんかで有名な橋らしいのだがなんだったけな。。)
宿からスペイ川を渡って曲がりくねった山道を登ること30分ほど。マッカラン蒸留所の入り口が見えてきます。
(高低差のある山道の途中に現れる看板)
(左右に立つ石門柱にはイニシャルの"M"が刻まれている。中々のセンス)
門柱をくぐってずかずか進むと、しばらくして右手側にビジターセンター&ショップが見えてきます。
受付で、昨日予約したばかりの自分の名前を告げて、ツアーの時間までショップの中をふらふらと見学です。
(ディスプレイされているボトルも、マッカランのものとなるとレア度が高く高価そう)
(写真家・ランキン氏によるラベルも。マッカラン蒸留所を舞台にした写真集もあった)
(ビジターセンターに飾られていた時計。中々のセンス)
そうこうしていると、ツアー時間間近になって一人のアジア人女性が入ってくる。あ、アジア人だー、なんて思いながらぼんやりしていると、受付で彼女が口にした名前が、まるっきり日本人のものだったのでびっくり。蒸留所で日本人観光客に出会うのは、開始直後にエドラダワーでおっちゃん二人組にあって以来。
ツアーがスタートして最初の部屋に入る前に「こんにちはー」と声をかけて一緒にまわることに。
(正面はエキシビジョンを併設したタンルーム。左手の建物がスチルハウス。だったような。。)
まずは、どこの蒸留所でも同じようなウイスキー造りの基本から。原料として不可欠な三つの要素、すなわち大麦、酵母、そして水についてのエキシビジョンがあります。
(いろいろな仕掛けもある、製造過程を示したエキシビジョン)
(エキシビジョンと同じ部屋の中にある巨大なマッシュタン。隣の部屋にはウォッシュバック、その奥にはスチルの姿も)
残念ながら、スチルハウスの中は撮影NG。ストレートヘッド型の小さなスチルがたくさん並んでいる様は可愛らしかったです。生産量も多く、かなり大規模な蒸留所なのだが、"大量生産品"という印象はまったく受けませんでした。スワンネックの角度がかなり急なのも特徴的でした。
(伝統あるロゴもあしらわれた看板)
(看板の右手にあるのがスチルハウス、ナンバー1)
(左手にあるのがナンバー2。ガラス張りです)
(ウェアハウスから樽を運び出すおっちゃんたち)
マッカランのツアーが充実していたのはここから。通常のツアーだと、稼働している現場をみせてくれて、一通り製造過程をまわったら後は試飲して終わり、というのが一般的なのだが、マッカランはこの後さらに、樽の役割や種類を細かく解説したり、ウイスキーのアロマ・フレーバーを分かりやすく解説したりしたエキシビジョンがあり、どちらも映像を使ったり実際に触れたり嗅いだりできる展示がされていて充実していた。私のように時間を持て余しており、多くの蒸留所をまわれる時間的余裕があるなら別だが、そんな呑気なことしてる暇はない!って方は、こちらの蒸留所だけでも行っておけば、かなりたくさんのことを見聞きできるんじゃないかなぁ、とそんなことを思いました。
(ウイスキーを構成する代表的な香りを分かりやすく分類)
(写真や映像も数多く、理屈ではなく体感として分かりやすいアトラクションになっておりました)
そんなこんなで、立派なツアーを終えて、最後はショップまで戻って試飲。ファインオークを頂きながら、一緒にまわっていた日本人女性、ユウコさんとお話。売っていた「マッカランバニラアイス(ゴールデンプロミス(?)のモルトカス入り!)」も頂きました。彼女も蒸留所を巡っているらしく、6月にはアイラにも行くということが分かり、しかも予約しているホステルも一緒!(アイラにホステルは一カ所しかないので当然といえば当然だが。。)この後に行く方向が違ったので、バス停に行く彼女を「またアイラで!」と見送ります。旅は道連れ、再開を楽しみにしながら、私は違うバス乗り場を目指しました。
#Macallan