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051. グレンアラヒー / Glenallachie

2012.05.07

 ベンリネス蒸留所を抜けて、ようやくこの日の最終目的地、グレンアラヒー蒸留所を目指します。高低差のある曲がりくねった道をもりもり歩いていきます。


(こんな道をてくてく。撮った時には気付かなかったが、遥か向こうに見える白い建物がグレンアラヒー蒸留所)

 グーグルマップ先生によると、こちらの行程は全1.6マイル。およそ30分ほどの道程です。歩きながらも、そろそろ見えてくるはずなんだけどなー、と思いつつ蒸留所がある方角を確認しながらいくも、そちらに見えるのは白亜のホテルのような建物だけで、蒸留所と思しき建物の姿は一向に見えてこない。
 おかしいなー、思いながらさらに歩みを進めていくと、先ほどから見えていた白壁の建物に、なにやら煙突のようなものの姿が!おや。。?と思いつつ注視して見ると、どうやらパゴダ屋根のようなものさえも確認できるではありませんか。まさか、と思いつつ近づいて見ると、そのまさか。その佇まいは、静かでこじんまりとした村の中に違和感なく調和しておりました。


(煙突がなければ蒸留所には見えない佇まい。パゴダ屋根風のデザインさえシャレている)

 シャレた外観もそのはず、こちらの蒸留所は革新的で近代的な蒸留所建設で有名なウィリアム・デルム・エヴァンス氏の設計。


(敷地内の貯水池も、無骨な感じではなく庭園のような雰囲気さえあった)

 グレンアラヒーについたのはすでに17時半を過ぎた頃。想像はできましたが、オフィスはすっかり戸締まりされており、人気はすっかりなくなっています。
 ぐるーっと敷地内をまわるとスチルハウスを発見。ドアが開いていたので中を覗くも、入り口からはスチルの姿は確認できません。


(右手には大きなタンク。階段を上って左手側にスチルがあるはずなのだが。。)

 スチルハウスの中からはまだ作業音のようなものも聞こえ、この時間でも稼働している様子。なぜだか急に断りもなく入っていくのが憚られ、声をかけるのをためらってしまう。
 結局、表にでて外からスチルハウスを撮影します。


(ガラス越しに確認できるスチル。写真だと分かりづらいが、窓の上部を横に渡っている銅色のパイプは屋内コンデンサー。こちらもめずらしくコンデンサーが横向きだった)


(窓の隙間からのぞいたスチル。うーむ。。全然分からない)

 こうして表で写真を撮っている間に誰か出てこないかなー、そしたらその場で声をかけることも出来るのになー、としばらくふらふらしたのだが、結局誰とも会うことなく、こちらの蒸留所も後にしました。


(本当にシャレた蒸留所だった)

 グレンアラヒーを出て、そのまま村を通過して歩くこと30分。突然アベラワー蒸留所の裏に出て、この道はここにつながっていたのか!と思って、本日のディスティラリー・トレイルは終了。
 朝に出発したのが10時前で、最後にクリゲラヒーまで戻ってきたのは19時過ぎ。実に9時間以上も歩き続けてきたことに。足もぱんぱんになりましたが、逆に言えば9時間歩き続けることが出来るのなら、その足でいくつもの蒸留所を実際にまわることが出来る、ということなので、体力に自信がある人にはオススメできるコースかとも思います。


(今日一日のコース。最初のカードゥまでが最も長距離移動で鬼門だけれど、それから先は、蒸留所がいい距離感で並んでいるので歩き疲れた頃に蒸留所って感じでなかなかよく出来たコースです)

 もし、クリゲラヒーまで車以外の交通手段でお越しの方がいらっしゃいましたら、一日がかりでこのコースをまわってみるのもおすすめですよ!

#Glenallachie

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