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050. ベンリネス / Brnrinnes

2012.05.07

 さて。ダルユーインをこそこそと見学させてもらった後は、約2マイル離れたベンリネス蒸留所を目指します。およそ40分の行程。ベンリネスは標高の高い位置にあるせいか、赤く伸びた煙突の姿がかなり遠くからでも確認できました。それこそ、インペリアルに向かう途中の峠道でもはっきりと確認できたほど。大体のルートはイメージできていたので、後はその煙突に向かってひたすら歩きます。


(赤い煙突が目印)

 ディアジオさんのノービジター蒸留所だから、声をかけても見学させてくれないだろうなぁ。。と思いつつも、オフィスを見つけたのでとりあえずノックしてみます。それでも反応がない。鍵がかかっており、どうやら中は無人のようだったので、とりあえずオフィスには声をかけたもんねー、と所内をうろちょろ。


(建物に刻まれている「1956」の刻印は、古い建物を取り壊した後に新しく今の建物に建て替えた年のこと)

 しばらくうろちょろした後、建物の窓に張り付いて中をうかがってみたりすると、中にぼんやりとスチルのような影が!


(レシーバー(?)と思しきタンクの奥に銅色の影が)

 ここがスチルハウスであったか、とその周りをさらにうろちょろ。裏までまわったらドアが開いており、そこから中の様子をうかがうことが出来ました。


(なんだあのひらべったいスチルは!)

 スチルは合計6基。「WASH STILL」と表記された初留釜が2基と「LOW WINE STILL」と表記された再留釜が4基です。


(初留釜の向かいにはスピリットセーフが並んでおり、スチルを管理していると思しきコンピュータも。ただし人はいない。。)

 初留2:再留4という不釣り合いな数のスチルですが、その理由には、かつて3回蒸留をしていた、というのがあります。
 それも単純な3回蒸留ではなく、あっちのスチルから出たフォアショットとフェインツを、こっちのスチルからでたそれらと共に、もう一つのスチルに放り込んで。。みたいな複雑な工程だったそう。残念ながら、それらの方法というのは2007年を最後に取りやめにして、現在は普通の2回蒸留になっている模様です。

 しっかし、あのひらべったい初留釜はインパクトあったなーと思いつつ、結局誰とも会うことのなく、人気のない蒸留所を後にします。

#Benrinnes

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